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[Radio] 5elの修整

2010年05月28日 20時 更新

仙北市移動の ALL JA でイマイチだった 50MHz移動用の 5エレ をメンテするとともに、少しいじってみた。

ヤスリがけやマーキング、エレメント長/スペースの確認といったメンテナンスがメインで、寸法の変更はほんのオマケであるが、いちおう変更後のMMANAデータを載せておく。

MMANA data file
KPI654D.maa ←適当にお使いください。

今回の変更では、F/B比と周波数特性は改善されているものの、最大フロントゲインは 0.1dB低下している。ま、実質 影響は無いと思われるが・・

なお、実際の5エレの給電部には約7cmのギャップがあるが、それ自体は無視している。また、バランのリードは約5cmあるが、以前の実験ではリード込みで測定して19.5-j88Ωという値(※ 続・5el の修整 も 参考にしてね)を得ているので、このリード線の長さも無視*1している。


5/15 CONDXにはあまり期待せず、アンテナTESTのため 大潟村 PN90XCへ移動した。

アンテナアナライザを忘れたので、詳しいSWRはわからないのだが、Rig内蔵のSWR計では、50.0〜51.0MHzまでSWRは1.5未満。最小点は50.5MHz付近と出た。

15時頃から50MHzを聞いてみる。しかし、弱くなっていく沖縄が聞こえたくらいであった。CQを連発してみるが、反応がない。

HFに降りてみると、18MHzでようやく国内が聞こえてきた。CQを出し十数局(主に1エリア)と交信。DXは1局。JI4局だと思ったら、I4(Italy)でビックリ。

16時半頃から50MHzが良くなり、6エリア数局とできるが、短時間でしぼんでしまった。
このとき21〜28MHzもワッチし、CQも出してみたのだが反応はなく、HFではゼロ交信で終わった。

大潟村 PN90XC 正面は寒風山

50MHzでは、鹿児島が聞こえていても宮崎のビーコンは聞こえず、後になって聞こえてきた。
その後、宮崎も聞こえなくなり、BV2YAのビーコンが入感してきていた。

17時半を過ぎ、50MHzをあきらめてHFに降りるが、国内はまるで聞こえず。

50のCONDXが落ちた直後なら、28とか24でなんぼかできるのではないかと皮算用してたのだが、残念ながらダメダメ。
10MHzまで降りてようやく3局と交信できたものの、ここで CL とあいなった。

ぜんぜん関係ないけど、明日は三種町の町長/町議会議員選挙らしい。対岸から選車*2の「最後のお願い」が何度も聞こえてきていた。


2010/05/16 追記:

KPI654D SWR vs Freq. Red:actual values

修整後の5エレを地上高8m程度に上げた状態でアンテナアナライザでSWRを測定してみた。右図をご覧いただきたい。赤が実測値。
うぅむ、なんか傾向が違うんでないかい?・・といった感じだ。

エレメント間隔については、寸法どおりに修整したという自信はある。
エレメント長については、テーパー換算の問題もあり、ちょっと自信がないのだが、MMANAでY軸方向の長さを一斉に増減してやっても実測SWRには近づいてくれない。

そうなると、大前提としている給電点インピーダンス=19.5-j88Ωというのがホントに合っているのか・・という問題に突きあたるのである。
MMANAで、このインピーダンスの虚数成分を84Ωとかに減らしてやると、なんか実測値に近づいてくるような気がする。ちなみに、逆に増やしても傾向はかわらない。
過去のSWR実測値を参照すると、高めの周波数では計算値よりも実測値の方がSWRが良い。これが一因となっている可能性は十分ある。以前の実験は机上での測定であった。ヘアピンをブームに実装した状態では実験値とズレてしまうというのは いかにもありそうなハナシである。

ということで、次回はインピーダンスを 19-j84Ωに設定して再度設計してみることにしよう。*3*4


さてさて、5/16は 津軽海峡コンテストもあるので、5エレの様子を見るついでに山本郡 藤里町 QN00CH に移動してみた。
久々だったが、常盤字山谷から続く梅内トンネルも完成し、いくらか時間短縮になったようである。

さて、現地は何度も来ている某造成地なのだが、しばらくぶりで来てみたら運用可能スペースがだいぶ狭くなってしまっていた。今後もここで運用できるかどうかは、ちょっと怪しい・・といった感じである。

13時過ぎから50MHzで電波を出し始めるが、7エリア管内のみで他エリアはなんも聞こえない。

藤里町 QN00CH。中央は小滝山。アンテナは南南西向き。

津軽海峡コンテストを思い出し、13時半からアンテナを北に向けると、函館局のCQコンテストを捕まえることができた。これで、3局と交信するが、後が続かない。*5

後追いで ハイバンド用アンテナ を上げてみるが、スポット的に強力な局はいるものの、国内CONDXとしては あまり良くない状況だ。 14MHzでCQ連発してたら、UA9に呼ばれてしまった。

そうしているうちに16時になってしまい、新潟コンテストのCQが聞こえてきたので、何局か呼んで援助交信。

同時に、鹿児島に移動中のJF1KIC/6がEsで強力に入感するも、24MHz止まりで28&UPでは聞こえなかったのが残念。

その24MHzで衛星のリクエストがあったのだけれど、この日は衛星へのQRVはまったく考えていなかった*6ので、SRIを連発。あとでチェックしたら、FO-29のAOS時刻だった。

band/area1 2 3 4 5 6 7 890DXQSOs
10 1 1
14 1 1 1 3
21 1 1 2
24 1 1 1 1 4
28 2 2
50 32 2 2103 1 50
total 33 3 1 1 1 4113 4 1 62

その後、宮崎のビーコン周波数を聞いていたら、なにやら気配が・・・

で、50のSSBでCQ連発していたら、呼んできたのは九州ではなく、東京局だった。スキャッタらしい。あとで某クラスタをチェックしたら、QTF 210となっていたが、こちらからだと若干西寄りかな?・・という程度しかわからなかった。 *7

ほぼ1時間*8で44局(SSB/CW)という出来高だが、ほとんどが1エリアそれも南関東である*9。2エリアの2局は浜松と松坂。6エリアは沖縄のみであった。


2010/05/22 追記:

再び 5エレの寸法(エレメント長&間隔)を変更した。今回は、インピーダンス設定を19-j84Ωとしている。
しかし、SWRの傾向に変化はみられず、あろうことか SWR最小周波数が またまた高い方にズレてしまったのである。なんか、逆効果・・つーか、反対に考えてたみたいだなぁ・・(^^;) *10

まあ、ゲイン等にはほとんど文句はないのだが、MMANAのシミュレーションがどの程度現実のアンテナに適用できるのか・・を もう少し知りたいわけだな。・・というわけで、次のヴァージョンF にご期待ください。

さて、5/22は朝から50MHzで沖縄が入感していたが、他地域は聞こえてきていなかった。しかし、この調子なら夕方に爆発する可能性はある。

で、アンテナの様子見を兼ねて 南秋田郡 五城目町に移動。現地は、もう何回も行っている 森山 QM09BX。山登りのおっさん連に監視されつつアンテナを上げる。*11


15時過ぎからQRVし始めるも、50MHzは気配すらなし。しかたなくHFに降りてみると、28MHzで北海道が強力に入感。相手局の6エリアも聞こえる。北海道を呼んでQSO。

その直後、28.054MHzでCQビーコン開始。徳島局を皮切りに 30分間呼ばれる。ほぼ1分1局ペース。久々だなー。でも、0エリアできなくてAJDを逃す。

そろそろ浮いてきてもいいのでは?・・と、50MHzへQSYする。空振りが続いたが、またしてもいきなり1エリア(神奈川)から呼ばれ、ほぼ 2時間RUNしてしまった。

五城目町 森山 QM09BX

この日は50MHzの重鎮の方々に加え、衛星通信の方々や、HFメインの方々にもお呼びいただき、中身の濃い2時間となった*12*13。ただ、この日は8エリアができず、またしてもAJDを逃してしまうこととなった。*14

band/area1 2 3 4 5 6 7 890DXQSOs
24 2 2
28 17 6 2 2 1 1 112 33
50 212218 8 618 9 14 107
total 38282210 71910134 142

というわけで、この日の五城目町移動の出来高はTABLEのとおり。

50MHzが落ちてから24MHzに降りてみたものの、もはや時間がなく、日没も迫っていたため切り上げてしまった。

さて、50MHzの5エレに関しては、β教粗さんのコメントにあったようにエレメント長が足りない可能性が確かにある。実は 5/23*15にも再び寸法をいじってみたのだが、単に伸ばしただけではダメのよう・・これについては あらためて書いてみることにする。

続・5el の修整 も 参考にしてね。


*1 無視しないと、W1JR八木にハマってしまう。(^^;)

*2 選挙運動用自動車のこと。戦車?(^^;)

*3 えー、またやんのかよ・・って、キミはこれを放っておけるのかね? そんなことで科学魂・・・以下略(^^;)

*4 可変マッチング機構(つまりガンママッチとかTマッチとか)を実装していないので、各寸法を変化させてやるしかない。

*5 このコンテストでこのバンドこの時間帯なら、こんなものかもしれん・・(^^;)

*6 RIGもANTも積んではいたのだけれど・・VY SRI。

*7 アンテナを振っても そこらじゅうから聞こえてくる・・みたいな感じで、信号のピークが捉えにくいのである。やはり Scatterだからか。

*8 後半はさすがに信号強度が落ちてきてはいたが、突然聞こえなくなってCONDXおしまい・・てな感じだった。

*9 βmj氏からも呼ばれるとは・・しかもSSBでのQSOは10年ぶりだ。

*10 このMMANAファイルは、お蔵入りだ。・・と、書いたものの、実はかすっていたのである。

*11 だからさ、必死に上げてる最中に「なにやってんのぉ?」とか質問しないでくれないかなぁ・・|(+o+)|

*12 特筆すべきは、50MHzで ついにあのJO2ASQとQSOできたことである(しかも呼ばれて)。

*13 隣町のBMEさんとは、初めてSSBで交信した。恐縮デス。

*14 つまり、局数よりもマルチ重視というKPIの傾向がここにも発現しているのである。(困ったものだ ^^;)

*15 いちおうEs出たが、沖縄+VR2とBV程度(午前は国内も良かったらしい)。バズも聞こえているが、北西からはまだ聞こえず。

Tada/JA7KPI : 2010年05月15日(土)
コメント(7) [コメントを投稿する]
β教粗 2010年05月21日(金) 15時

交信有難うございました。私も久々に声を聞いたような。500Wでした。<br><br>アンテナの特性図だけど、詳しく検証していないけど黒のボトムが二つ出ているのは、上が八木全体で、下がマッチングによるものだろうと思います。赤が実測なら、八木全体はたぶん赤のボトムの周波数に共振しているはずなので、あと500kHz動かすとして、ラジエータ以外のエレメントを、片側11mm程度伸ばせば50.2くらいになるかも。<br><br>私の経験ではヘアピンはラジエータをわざと短くしてリアクタンスを立てて、その上でヘアピンで整合しているので、SWRはピッタリ落ちます。

jm6jja/8J6AIRA 2010年05月23日(日) 09時

今シーズンも宜しく。 秋田県男鹿市 山形県新庄市 NotCfmです。(ON50mhz)<br>今年は、姶良市誕生記念局で移動します。

JA7KPI 2010年05月26日(水) 21時

コメントありがとうございます。<br>5エレについては、今度の週末も再びいじってみる予定です。<br>男鹿市へは何度も移動していて、800QSO以上できてます。タイミングが合いませんね。(^^;)

β教粗 2010年05月27日(木) 10時

八木の調整は<br><br>1.中心周波数(SWR特性の鍋底)を目的周波数にする<br><br>2.ラジエータやヘアピンなどを調整して中心周波数のSWRを落とす<br><br>この二点に尽きます。先のデザインでそうすればOKのはずですが...それ以上やろうと思ったらシミュレータの癖を完璧に把握して、それを補正しない限りできません。

JA7KPI 2010年05月27日(木) 18時

β教粗さんのおっしゃるとおりなんですが、今やろうとしているのは、ラジエータもヘアピンもいじらずになんとかならんのか・・ということなんですね。(^^;)<br>こんなことしないでヘアピン作り直す・・というのが普通の6mマンなのでしょうが、それをあえてしないのは、やはり実アンテナとシミュレータの間を埋めるものが見えてこないかなぁ・・という思惑があるわけです。ま、見つけられないかもしれんのですが。(^^)

β教粗 2010年05月28日(金) 18時

お疲れさまです。それってそれぞれ誤差が±15cmくらいある物差しを数本使って、3mくらいの物を作るときにどういうふうにしたらちゃんと組合わさるかな?できるかな?って試行錯誤してるのと一緒ですね。<br>ご健闘をお祈りしております。

JA7KPI 2010年05月28日(金) 20時

いや、それはさすがに一緒ではないですよ・・(^^;)


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