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[Radio] 4線式ダイポール

2011年06月04日 17時 更新

3線式 トライバンドDPを 4線式クワッドバンドに改造した。*1

新たに50MHz用のエレメントを追加したのだが、給電点にハンダづけで接続したのではない。
いわゆるオープン・スリーヴ・タイプで、非接触の50MHz用エレメントを近接して配置してみたのである。

4 Wired Quadband Dipole 14/21/28/50MHz

まず、ふつうの塩化ビニル被覆電線を 305cm程度に切り、二つに折って真ん中を出す。この真ん中を既設のダイポールの給電点にロック・タイで固定。 両端は適当に仮固定。(写真では、一番下の線が今回追加したものである)

あとは、左右の長さを切り詰めていってSWRを調節する。
これだけである。

当方の場合、ビニル被覆電線の長さは、290cm弱といったところだった。

FreqSWRFreqSWRFreqSWRFreqSWR
13.601.5020.901.7527.951.7549.651.50
14.001.0020.911.5028.001.5050.001.10
14.171.1021.001.1028.031.4050.291.20
14.231.2021.061.2028.041.3050.351.30
14.281.3021.081.3028.091.2050.411.40
14.321.4021.091.4028.121.1050.471.50
14.361.5021.091.4028.181.2050.641.75
21.101.5028.221.3050.782.00
21.161.7528.241.4051.002.50
21.202.0028.261.5051.203.00
21.282.5028.301.75
21.403.0028.382.00
21.533.5028.482.50
28.603.00
28.703.50

なお、写真では電線がかなりユル目になっているが、これをピンと張ったら、SWR最小周波数が数百kHz上昇し、SWR値も少し上がってしまったので、わざとユル目のままにしてある。(^^;)

要するに、追加エレメントとドライヴ用の既存エレメントとの間隔、そして追加エレメントの長さ、これらが効いてくる。

ここで、気になるのが既存バンドへの影響であるが、今回のエレメント追加では、ほとんど影響はなかった。これって、運がいいだけ?
実は、オープン・スリーヴは、以前、失敗しているのである。前の実験ではベースとなるアンテナが 10/18/24MHz用だったが、これは50MHzのほぼ 1/5、1/3、1/2の周波数だ。だから失敗したのか??・・わからん・・*2

アンテナ・アナライザでの周波数/SWRの測定値は、表のとおり。
もちろん、CW用周波数を重視して調節してある。

50MHz用のアンテナとしては、とりあえず使える・・といった程度*3かな。近距離Esでも出ない限り出番はありそうもない?(^^;)*4

MMANA data file
4wDP14_21_28_50b.maa ←適当にお使いください。*5


2011.5.29 追記:

久々に常置場所から50MHzに出てみた。なんと昨年の6m&Down以来*6である。

HROの時もFT-655の周波数ズレについて書いたが、ようやく100Hz未満にできたつもり。なんせ、ローカルユニット引き抜いて、トリマいじって元に戻して・・という作業のくり返しなので面倒くさいのである。

現在(23:04)も宮崎のビーコン(JA6YBR/b)が聞こえている。何度も沈んでは浮かび・・といった感じ。でも、バンド内は誰も出てないなぁ・・・
ダイヤルくるくる、ぼくはたいくつ・・・夏なんです。*7


2011.6.4 追記:

4線式ダイポールの成功を受けて、誰でも考えるのが、6バンド・トラップ・ダイポールに追加すれば 7バンドじゃん・・なのだが、結果を先にいえば・・失敗したのである。

実際は、4線式ダイポールのように50MHz用のエレメントを追加し、エレメント同士の間隔と50MHz用のエレメント長を調節することで50MHzのSWRを落とすことはとりあえず可能であった。

しかし、4線式ダイポールは常置場所の固定アンテナ。こちらは移動用であり、その都度 地上高もエレメントの角度等も違う。移動用アンテナとしての扱い易さも犠牲にはできず、こんな状況で毎回 性能を維持することは・・残念ながら困難である・・と結論づけざるを得なかった。*8

今日は、マストの上げ下ろしでとっても疲れてしまった・・
50やるなら、マジメに5エレを上げろ・・ということなのかもしれぬ。(^^:)


*1 エレメント端の嵩上げで、なぜか(^^;)低かった50MHzのSWRが相当悪化してしまったことによる。

*2 オープン・スリーヴについては、Motivation低いなぁ・・(^^;)

*3 他のバンドもそうだけど、屋根より低いので電離層正規反射専用(?)

*4 いちおう90km離れてる大仙市の局は聞こえたが・・・

*5 ただし、本物のアンテナは、ビニル被覆電線を使っているため、また、トタン屋根の影響もあり、このデータファイルよりもエレメント長がかなり短縮されている。トタン屋根の影響を考慮しての計算は不可能だが、ビニル被覆の影響はMMANA for NEC2などを使うことである程度計算可能である。エレメント長は、低い周波数のエレメントから決定していくこと。このことは、シミュレーションでも実際のアンテナでも同じである。

*6 ちなみに今年の6&Dは、またしても仕事のような気が・・・(T_T)

*7 今年は、祭りの当番!? てぇことは8月のFDもダメか!??

*8 それだけクリティカルだ・・ということで。

Tada/JA7KPI : 2011年05月28日(土)

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