3線式 トライバンドDPを 4線式クワッドバンドに改造した。*1
新たに50MHz用のエレメントを追加したのだが、給電点にハンダづけで接続したのではない。
いわゆるオープン・スリーヴ・タイプで、非接触の50MHz用エレメントを近接して配置してみたのである。
まず、ふつうの塩化ビニル被覆電線を 305cm程度に切り、二つに折って真ん中を出す。この真ん中を既設のダイポールの給電点にロック・タイで固定。 両端は適当に仮固定。(写真では、一番下の線が今回追加したものである)
あとは、左右の長さを切り詰めていってSWRを調節する。
これだけである。
当方の場合、ビニル被覆電線の長さは、290cm弱といったところだった。
Freq | SWR | Freq | SWR | Freq | SWR | Freq | SWR | |||
13.60 | 1.50 | 20.90 | 1.75 | 27.95 | 1.75 | 49.65 | 1.50 | |||
14.00 | 1.00 | 20.91 | 1.50 | 28.00 | 1.50 | 50.00 | 1.10 | |||
14.17 | 1.10 | 21.00 | 1.10 | 28.03 | 1.40 | 50.29 | 1.20 | |||
14.23 | 1.20 | 21.06 | 1.20 | 28.04 | 1.30 | 50.35 | 1.30 | |||
14.28 | 1.30 | 21.08 | 1.30 | 28.09 | 1.20 | 50.41 | 1.40 | |||
14.32 | 1.40 | 21.09 | 1.40 | 28.12 | 1.10 | 50.47 | 1.50 | |||
14.36 | 1.50 | 21.09 | 1.40 | 28.18 | 1.20 | 50.64 | 1.75 | |||
21.10 | 1.50 | 28.22 | 1.30 | 50.78 | 2.00 | |||||
21.16 | 1.75 | 28.24 | 1.40 | 51.00 | 2.50 | |||||
21.20 | 2.00 | 28.26 | 1.50 | 51.20 | 3.00 | |||||
21.28 | 2.50 | 28.30 | 1.75 | |||||||
21.40 | 3.00 | 28.38 | 2.00 | |||||||
21.53 | 3.50 | 28.48 | 2.50 | |||||||
28.60 | 3.00 | |||||||||
28.70 | 3.50 |
なお、写真では電線がかなりユル目になっているが、これをピンと張ったら、SWR最小周波数が数百kHz上昇し、SWR値も少し上がってしまったので、わざとユル目のままにしてある。(^^;)
要するに、追加エレメントとドライヴ用の既存エレメントとの間隔、そして追加エレメントの長さ、これらが効いてくる。
ここで、気になるのが既存バンドへの影響であるが、今回のエレメント追加では、ほとんど影響はなかった。これって、運がいいだけ?
実は、オープン・スリーヴは、以前、失敗しているのである。前の実験ではベースとなるアンテナが 10/18/24MHz用だったが、これは50MHzのほぼ 1/5、1/3、1/2の周波数だ。だから失敗したのか??・・わからん・・*2
アンテナ・アナライザでの周波数/SWRの測定値は、表のとおり。
もちろん、CW用周波数を重視して調節してある。
50MHz用のアンテナとしては、とりあえず使える・・といった程度*3かな。近距離Esでも出ない限り出番はありそうもない?(^^;)*4
久々に常置場所から50MHzに出てみた。なんと昨年の6m&Down以来*6である。
HROの時もFT-655の周波数ズレについて書いたが、ようやく100Hz未満にできたつもり。なんせ、ローカルユニット引き抜いて、トリマいじって元に戻して・・という作業のくり返しなので面倒くさいのである。
現在(23:04)も宮崎のビーコン(JA6YBR/b)が聞こえている。何度も沈んでは浮かび・・といった感じ。でも、バンド内は誰も出てないなぁ・・・
ダイヤルくるくる、ぼくはたいくつ・・・夏なんです。*7
4線式ダイポールの成功を受けて、誰でも考えるのが、6バンド・トラップ・ダイポールに追加すれば 7バンドじゃん・・なのだが、結果を先にいえば・・失敗したのである。
実際は、4線式ダイポールのように50MHz用のエレメントを追加し、エレメント同士の間隔と50MHz用のエレメント長を調節することで50MHzのSWRを落とすことはとりあえず可能であった。
しかし、4線式ダイポールは常置場所の固定アンテナ。こちらは移動用であり、その都度 地上高もエレメントの角度等も違う。移動用アンテナとしての扱い易さも犠牲にはできず、こんな状況で毎回 性能を維持することは・・残念ながら困難である・・と結論づけざるを得なかった。*8
今日は、マストの上げ下ろしでとっても疲れてしまった・・
50やるなら、マジメに5エレを上げろ・・ということなのかもしれぬ。(^^:)
*1 エレメント端の嵩上げで、なぜか(^^;)低かった50MHzのSWRが相当悪化してしまったことによる。
*2 オープン・スリーヴについては、Motivation低いなぁ・・(^^;)
*3 他のバンドもそうだけど、屋根より低いので電離層正規反射専用(?)
*4 いちおう90km離れてる大仙市の局は聞こえたが・・・
*5 ただし、本物のアンテナは、ビニル被覆電線を使っているため、また、トタン屋根の影響もあり、このデータファイルよりもエレメント長がかなり短縮されている。トタン屋根の影響を考慮しての計算は不可能だが、ビニル被覆の影響はMMANA for NEC2などを使うことである程度計算可能である。エレメント長は、低い周波数のエレメントから決定していくこと。このことは、シミュレーションでも実際のアンテナでも同じである。
*6 ちなみに今年の6&Dは、またしても仕事のような気が・・・(T_T)
*7 今年は、祭りの当番!? てぇことは8月のFDもダメか!??
*8 それだけクリティカルだ・・ということで。