1200MHz用のアンテナは 今までに 5el クアトロヘンテナ、14el八木宇田、22el Hヘンテナ、5段コリニア と、4つ作っている。
1200MHzでの交信数は まだ 76でしかないというのに、よほどヒマなのであろう。ひたすら 笑って誤魔化すしかない。
さておき、今回は マトモにルーフタワーに上げる いちおう恒久的なアンテナとして 20エレ八木宇田を設計製作した。給電部は矩形ループで、いわゆる LFA YAGIに なっている。F/B比優先での設計。
デザインに使ったのは 今回も MMANAである。*1 6月下旬から 設計作業に入った。*2
7月に入って 製作を開始。
ブームは手持ちのものを使ったので 2cm×2cmの 2m角アルミパイプ。
エレメントはホームセンタによくある園芸用の 3φアルミ線。例によって これをドリルのチャックで挟んで捻り、硬度を上げている。捻ったため直径は減って 2.9mmになった。
ブームが波長的に太く エレメント長に影響が出てしまうのを低減させるため、プラスティックのエレメントブラケットを使用。電話工事で光ファイバケーブルを留める『配線クリート』*3だ。
1個だけではブームからの距離が十分ではないため、接着剤*4を用いて二段重ねで使っている。
エレメントブラケットは接着剤を塗った上で ブームに M4の皿タッピングビスで固定。
なお、エレメントは このタッピングビスから 3mm以上離れているため エレメント長補正はおこなわず、MMANAの計算結果そのままの長さとなっている。
作業に取りかかった時は、これを20個も作るのかぁ・・と思ったのだが、いざ作り始めると 意外にも楽しく作業が進んだのであった。(^^)
給電部は 4φの銅パイプと 2φの銅線をハンダづけしてある。
ここは全部 2φの銅線だけでもよかったのかもしれないが、なんとなく銅パイプを使ってみたかったのである。*5
ここまでできた時点で 仮に給電点にSMAのメスをハンダづけし、NanoVNAでSWR測定してみた。
したっけ、イマイチSWR値が良くない。給電点と反射器がかなり近いデザインになっているので 作業の誤差が影響したのかもしれない。
そこで、邪道ではあるが、第一導波器を少しだけフロント方向に曲げてみた*6ところ、MMANAによるSWR計算結果に かなり近い測定値に落ち着いた。
次は 同軸ケーブル 8D-2Vの接続だ。・・しかし、8Dは さすがに太い。当初は 反射器の後から ちょろっと給電点に寄せてハンダづけ・・のつもりだったが、とても その作戦は取れないことが発覚。
給電部を変形させることもできないし*7、けっきょく給電点の垂直方向から寄せるしかないということになり、固定にかなり苦労した。
アンテナはトントン拍子に完成したのだが、他のアンテナと一緒に上げるため 業者さんのスケジュール合わせなければならず、けっきょく設置作業は 7月18日ということになった。
その後、同軸ケーブル 8D-2Vの長さが 5mほど足りないということが発覚し、8D-FBをハンダづけして 完成となったのが 7月20日。
しかし・・当地の1200MHzは とにかく局数がいない。*8
隣町のJKOさんが たまにCQ出してくれるので 呼んでみた。以前 5段コリニアでも交信できているが、その時は かなりノイズがあった*9。しかし、今回は ほぼノイズ無し。あきらかに了解度は上がっている。*10
そして、北海道せたな町のGFBさん、5月に 5段コリニアでも交信できているが、あのときは モロにダクトが出ていたっぽい・・
430MHzでは 男鹿本山方向で少し Sが上がるのだが、1200MHzでは Sの上昇があまり感じられず、ダイレクトに向けるのが最もよい。
先日はFT8で 直接向けて +05dB、バックで -14~-20dBであった。
ということは F/B比 20dBはクリアできているのかな。
8月9日にすごいことが起きた。
なにげなく 1296.600MHzのFT8を受信していたら、1エリアのコールサインが。しかし グリッドは当方と同じ QN00だった。・・なんだ、移動局か・・と思ったら、その相手局が見える!
呼んでみるが・・こちらの信号が届いていないのか・・と、あきらめてCQ出したら、あちらから呼んできた。
で、あっけなく交信成立。埼玉県のもよう。1st 1エリアである。
その後、430FT8で 岐阜県飛騨市移動局と交信できて ホクホクしてたら、同局が 1200でも見える!! 思わず 周波数を確認したが、間違いない。
呼んだら すぐにRPTが返ってきたが、CONDXが変化したのか こちらから数回返しても RR73が来ない。しかし、-23と怪しいレベルであったが RR73をようやく確認。・・できてしまった。もちろん 1st 2エリアである。
交信後、まだ-16くらいで入感中。音として聞こえるレベルなので、CWでもできるな・・と思ってたら、あぁ~F.O.した・・*11
そういうわけで、1 と 2ができてしまったので、1200MHzでのAJDの残りは 4 5 6エリア。みなさん、よろしくお願いします。
しかし・・アンテナの性能として どこらへんなのか よく判らないのがナンでございます。(^^;)
*1 JL3OXRの64bit版。ちょっと高速!
*2 当初 例によって Hヘンテナで設計したのだが、ためしに LFAでデータ作りしてみたら パターンがやたらきれいだったので、それをブラッシュアップさせた。
*3 なんと アマゾンで買えた(100個パック)。1個は 20mm×17mm×(高さ)13mm
*4 アロンアルファ 耐衝撃EXTRA
*5 もちろん太い方が帯域幅を広くできるが。
*6 アルミ線は硬化させてはいるものの、簡単に曲がってしまう。カラスなどが とまらぬよう 結束バンドなどでヒゲを作り 少し対策してある。
*7 変形させると F/B比等に かなりの影響がある。
*8 以前、免許情報検索で見てみたら まず 1200MHzが免許されている局が極めて少ない。
*9 中間に 50m程度の台地がある。
*10 信号強度的には、144/430に比して 思っていた以上に落ちるという印象だ。
*11 前ぶれ無く、いきなり すうっと 落ちた。1200での経験も少ないので・・
サイドロープが見事なほどきれいですね。実際のブーム長1.5mぐらいでしょうか。ゲインは控えめですかね。素晴らしいです。 <br>1200は加工精度が必要で、難しいと考えています。特に給電部が難しいです。
F/B比とSWRを46.3%、ゲインを7.4%、F/B比の基準は 水平290度垂直130度で最適化させました。ゲイン0.5dB上げるためにF/B比が5dB犠牲になったりしますね。 <br>エレメントはニッパで切ってヤスリで合わせました。エレメント位置もポンチ打ってやりましたが、穴あけでズレたりもしますね。(^^;)
ご存じかもしれませんが、ディレクターエレメント アルミTIG溶接時に使う 熔火棒「溶接棒」が結構強度あって良いです。普通5kg単位ですが 500gでも売っている所がネットで見られます 材質は5056材 4043材 サイズ 1.6mm 2.0mm 2.4mm 3mm 長さは1mです。 2.0mm 2.4mmは手持ちが有りますので2-3本でしたらお上げできますよ。
FEKさん 当方 溶接方面には弱いので 知りませんでした。アルミ棒やアルミパイプに比べて格安なのでしょうか?? <br>しかし・・配線クリートを使うには 2φや2.4φではスカスカになって 留めることができないと思います・・(^^;)
昨日投稿したのが反映されてなかったようで <br>3.2mmの熔加棒 昨今部材の値上がりで上がっていました。 <br>1kgばら売り 3,470送料 800 yahooショッピング調べ <br>手持ちの433MHZのF9FTのラジエーター以外は4mmのアルミ棒なのでもしかするとこれもアルミTIG溶接用の熔加棒かなと思っています。ちなみにラジエーターは5mmでした。