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[Radio] 5段コリニア 1200MHz

2024年05月03日 14時 更新

ようやく常置場所に 1200MHzのアンテナを上げた。
といっても、無指向性の アンテナ、自作の 5段コリニアである。

Stracture of 5 Stage Collinear 2φPEW (mm)


UHFのコリニア系アンテナというと、電気長1/2波長の同軸ケーブルを逆相接続していくのが有名だが、単線でもできるのに何故高価な同軸を使わなくてはならないのか しかも重くなるし・・ちょっと不思議だった。*1

今回は 直径2mm(2φ)のPEW線をドリルで捻って ある程度硬化させ、あとはペンチで曲げてエレメントを製作してみた。なお、ラジアルは 4本である。

設計は例によって シミュレーションソフトMMANAの最適化機能を使用させていただいた。

MMANA*2 data file *3
colliner1295-5b.maa ←適当にお使いください。ゲイン9.2dBi。

SWR調整は、NanoVNAで見ながら 上の先端部分、根元部分*4、ラジアルの長さを切り詰めることによりおこなった。*5

このアンテナ、今回は いちおう 50Ω給電にこだわってみたが、本来は 100Ω以上で給電した方が 良いのではないかと思われる。シミュレーションでは 75Ωケーブル 1/4波長の Qマッチを想定した 112Ω給電のデータも作成したが、50Ω給電よりも 特性が良い。


5 Stage Collinear Antenna over the rooftop (about 9m high)


実際の設置は画像のとおりで、電流の大きいところをプラスティックのパイプに固定している。つまり 逆に、電圧の大きいところは誘電体から離すということ。電流分布は 右下の図を参照のこと。

なお、設置画像は 当初(4/22)のもので、実は このときはラジアルが3本しかなかった。森岳のJKOさんと交信できたが カスカスだったため*6下ろして再チェックし、エレメント長を切り詰め、ラジアルを4本にしてあげ直した。


SWRは下図のとおり。ただし、同軸ケーブル 10m程度を経由しての測定である。*7


Collinear SWR to freq. by NanoVNACurrent distribution 電流分布図 by MMANA


実際の交信は、なんせ田舎なので まだ2件のみ。前述のJKOさんと 4/27の新潟市局、1296.600MHzFT8での交信だ。
ただし、新潟局は 晴れた日には 複数局受信できる場合もある。これは いわゆる 日本海ダクトによるものだろう。

とりあえず このまま設置を続け、様子をみてみたい。
特に晴れた日には 1296.600 FT8にて CQ連発するつもりなので よろしくね。



2024.05.02 追記:

17:25jst 北海道奥尻島からQRVの JL8GFBと 1296.600MHz FT8で QSO成立。

JTDX画面QRH


最初はQRHのためデコードできず。*8
おかしいな10MHz同期信号入れてるんだが・・訊いてみると GFB局も同期信号入っているとのこと。

もしや・・とチェックしたら当方のIC-9700が同期ONの設定になっていなかった。何やってんだ<俺。(^^;)

まぁ、アンテナとしては 最低限の性能はあるのかな・・と。


*1 面白いとは思うのだが・・

*2 オープンソース扱い URL→ https://github.com/jl3oxr/MMANA/releases JL3OXRの64bit版ビルドは まだエラー出るものの高速!!

*3 ただし、現物の寸法は図のとおりであり、maaファイルの寸法とは異なっている。

*4 ハンダづけ外して 切り詰めて 再度ハンダづけ・・

*5 本来であれば エレメント全部を作り直せばいいのだろうが、それほど差は出ないだろうとみている。

*6 富町~森岳間には 標高30mちょいの台地状地形があり、144や430では問題にならないが 1200では キビしいのかもしれない。

*7 SWRカーブが暴れているのは そのためか?

*8 受信だけならQRHは影響ないが、ひとたび送信すると大きく動くようだ。ある程度動いてしまったら 安定するのかな?

Tada/JA7KPI : 2024年04月28日(日)

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