ZCR/bLOG


[Radio] 5el. Quatro Hentenna

2008年11月22日 20時 更新

1200MHz用 5el. Quatro Hentenna を製作した。
といっても、3エレであったものに2エレメント追加し、スペーシングを調整したものである。

5el. Quatro Hentenna for 1200MHz on ski-carrier

「3エレ クアトロ ヘンテナ」については、リンク先を参照のこと。
5エレ化にあたっては、例によって MMANA の最適化機能を使い、既存の3エレの寸法は変えず、追加する*12エレ分の寸法及び各エレメント間隔を変数として計算させた。*2

なお、3エレまでは 4mmφの銅パイプだったが、現在では4mmモノは入手困難*3であり、追加分の2エレは 3mmφの銅パイプとした。

最初の写真は、クルマに取り付けた状態。地上高2.2m。アンテナ基台は、もちろんN型コネクタだ。なお、この状態のまま、一般車道を走行してみたが、強度的な問題はなかった。*4

5el. Quatro Hentenna SWR vs Freq.

左図は、SWRの周波数特性。黒がMMANAによる計算値。赤が実測値である。まあ、なんとなく、ほぼ同一傾向といえるだろう。実測でのSWR最小は1295MHzの1.4である。

もう少し計算値に近ければうれしかったが、寸法と組立の精度がプラマイ1.5mm程度*5だと思われるので、あまり期待はしていなかった・・というのが実状である。(^^;)*6

5el. Quatro Hentenna for 1200MHz Close-up from bottom

2本のブームは、これもホームセンタで入手したプラスティック製の丸パイプ。製品名は「竹柄丸パイプ7 (1m)」だそうだ。3エレではブームのしなりは無視できたけれど、5エレではそうもいかない。今回は、プラのパイプの中にアルミ棒をねじ込んである。

ブームを金属パイプそのものにしてしまうという手もあるわけだが、ブームの太さがエレメント寸法に影響してくるため、やはりエレメントとブームは絶縁し、かつ、ある程度の間隔を確保する必要があろう。*7

エレメントは、プラのブームをヤスリで削って溝を造り、ロックタイで締めて固定している。

5el. Quatro Hentenna Beam pattern

MMANAの計算によるビームパタンは左図のとおり。*8
これは、地上高2.2mで計算させたもので、グラウンド・リフレクションによるゲインアップ分が加算されているため、自由空間でのゲインより高めになっている。

F/B比は、かなり良い。実際に、Sメータで9+の信号が真バックでは消失する(FMモード)。*9
計算ではサイドの方が切れることになっているが、実測ではサイド方向からの反射波を拾うのか、計算どおりとはいかなかった。

3el. VS 5el.

右は、計算による3エレと5エレの比較である。こちらは自由空間での計算値。

フロント・ゲインで2.1dBほど5エレが勝っている。これは実質スタック化したのと同程度のゲインアップなので、効率のいいゲイン増加法といえるのかもしれない。ゲイン的には、12〜13エレ八木宇田と同等のようである。

さてさて、このアンテナの問題点としては・・・まだ自分自身以外と交信できていないことなのであった・・・(^^;)

MMANA data file
quatro5.maa ←適当にお使いください。



おまけ: 藤里町 QN00CH 移動

04008C 藤里町 QN00CH 2008/11/9 JF1KIC/6が鹿児島県大島郡龍郷町から衛星AO-7にQRV予定ということで、28MHz用の Gapped-Delta-Loop を持って藤里町QN00CHに移動。

Gapped-Delta-Loop は、エレメント固定用のボルトを太いものに交換し、補強してみた。9月のときよりもカッコいいでしょ?

それはさておき、KIC局の龍郷町からのQRVは事情によりお流れ*10となり、 ちょっと遅れてCQ出し、衛星は低めだったが、なんとか4局とQSO*11。その前には、久々にAO-16にもQRVして1QSOしている。

144MHzCWでCQ出していたら、OED/7局に呼ばれ、430MHzでもQSO。
ここで Quatro Hentenna を試したく、1R2G UP? ・・と、打ったら、TRY・・と返ってきたので、1294.050MHzへQSYして呼ぶも、なぜかできず。何が悪かったのかな??(T_T)

この後、28と144〜1200のCWでかなりCQを打つも、NO QSO。
さすがにこれらの周波数では、事前のふれ回りが必要であろう。

*1 ゲインアップだけが目的なら、単純に八木宇田タイプのディレクタを2列で追加していくのが簡単だし、計算も高速である。しかし、それでは「かさばる」ような気がしてNGとしたのであった。

*2 したっけ、なんと、収束するのに54,903秒もかかってしまった(Pentium_D 3GHz)。

*3 3mmφと5mmφの銅パイプはホームセンタに陳列されていた。

*4 もっとも、高速道路は試していないし、試すつもりもない。

*5 しかしやはり1200MHzでの加工精度は、がんばって1mm未満にすべきであろう。

*6 とはいえ、加工精度を確保できなくても、それなりの性能を確保できるアンテナ・・というものを目指してもいるのである。

*7 八木アンテナのように補正の度合いが判明していれば良いのだろうが・・・

*8 ビームパタンが非常にきれいなことに驚いた。

*9 ただしCWモードでは完全消失はせず、信号の存在は確認できる。

*10 次のパスで能代市内からQSOできたが、天頂コースじゃなぁ・・(^^;)

*11 Gapped-Delta-Loopは最強!! LOSまで確実に自ループを追えた。

Tada/JA7KPI : 2008年11月09日(日)
コメント(8) [コメントを投稿する]
PKU 2008年11月15日(土) 07時

04008CはAO-07/144/430で済だったので、呼びませんでした。<br>1200までOKだったとは。1200でのランダムQSOはほとんど<br>あり得ないでしょうから、今後DUPEでもHFかSATで呼んでも<br>いいですか?<br>Tad

JA7KPI 2008年11月15日(土) 18時

はいはい。No Problemであります。DUPEでもお呼びください。<br>1200は、できるだけクルマに常備するようにします。

JA1BML 2008年11月15日(土) 19時

1200ですか、FBですね。<br>来年、また青森へ行くと思いますが、往路か復路か 寄らせていただくかも知れません。<br>その節は よろしくお願い致します。

JA7KPI 2008年11月16日(日) 21時

BMLさん、おばんです。<br>この Quatro HentennaはMMANAの計算結果と実測が(偶然か?)よくあってますが、<br>他のアンテナを試すと似ても似つかなかったりして、さすがにSHF一歩手前だなー・・と実感してます。<br>秋田県では、ほとんどアクティヴィティが無く、他局とのQSOはローカルコンテストの時だけという状況ですが、<br>秋田県近傍に移動される際などには、ぜひ迎撃させていただきたいと思っております。(^_^)

JA1BML 2008年11月17日(月) 12時

秋田は、昨年7月に青森の帰りに 初めて行きましたが、その時は 深浦を通ってのんびりと行きました。<br>でも、結構退屈な道なので、来年は7号線経由で侵入しようかと思っております。<br>日程が大体決まったら、またご連絡致します。<br>楽しみにしております。

JI7OED 2008年11月18日(火) 19時

16日に3009でJA9コンテストをしていました。@04は*局呼んでくれました。サンキュー!<br>FS町はnewでINFOを見て某TOWNに急遽移動しました。速いCWでしたね。<br>1R2は6D08で0QSOの設備で出ました。悪いのは私です(TT)<br>@04の残りはまだまだあり、移動局だのみです。QRVする方が早いのかもしれません。

JA7KPI 2008年11月18日(火) 21時

JA9testは11/15夜、1R9参加のつもりで移動したんですよ。<br>でも30分以上待っても北陸局がQRVしている気配が無いので急速にやる気を失い(^^;)、早々と撤収してしまいました。<br>雨さえ降らなければ、にかほ市か羽後町に行ってHFハイバンド・・と考えてはいたんですけれどね。<br>VUのCWは、144.050/430.050/1294.050±1くらいでヨロシク。50では50.170〜50.190でやってますが。<br>11/16までのQSLカードは、11/17にビューロウ宛発送済みです。

JI7OED 2008年11月22日(土) 20時

同市町村移動で同じモードなら呼ぶのは遠慮してほしかったんだな。<br>これでまた横手市で移動運用することになりましたHI<br>設備の老朽化が顕著で最新のでしか運用がNGの模様。


«新市まつり +α 最新 2SK779»
編集