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[Radio] 14el. Yagi-Uda for 1200MHz

2008年12月20日 14時 更新

AO-51 L/Uモード のネタで作り直し宣言した1200MHz用八木宇田*1アンテナがとりあえず完成。

14el. Yagi-Uda for 1200MHz

ブームは、ホームセンタでよく見かける 910×18×18(mm)という角材(白木材)。
アンテナとしての電気的なブーム長は、750mm。

ドリヴン・エレメント(ラジエータ)は、2mmφ銅線*2と3mmφ銅パイプ。
組み合わせることによって、給電点インピーダンスが300Ωよりも低いフォールデド・ダイポールを作り出している。

導波器、反射器は、3mmφアルミ線*3
これを電動ドリルのチャックにくわえて捻りを入れることで、硬度を上げている*4

導波器、反射器は、ブームに3mmφのドリルで穴を開け、硬化したアルミ線をねじ込み、念のため接着剤を塗った。

給電は、Uバランで、平衡/不平衡変換に加え、4:1のインピーダンス変換をやらせている。
ここにUバランを使わずに直接50Ωで給電するという設計もアリなのだけれど、その設計では、実はあまり成功したことがない。以前作った430MHzの12エレなどは、上手くいった少ない例のひとつだ。

ということで、今回もUバランを作ったわけだ。Uバランの迂回部分は、RG-58A/Uを使用。いちおうそれなりの国内メーカー製である。実際の製作では、CQ出版社「新・手作りアンテナ入門」を参考にさせていただいた。

SWR vs Freq. 14el. Yagi-Uda for 1200MHz

なお、前のバージョンである15エレとの相違点についてだが、まず1エレ分少ない(^^;)。15エレの写真を見ると、第1導波器と第2導波器がきわめて近接していて、なんか不自然にさえ思えるのである。
ま、不自然なのかどうかはさておき、きわめて近接しているのなら 1本にまとめちゃってもいいのでは?・・・というのが1エレ減った理由である。(^^;)

1エレ減って14エレになり、ドリヴン・エレメント近傍のエレメント間隔に若干変動があるが、基本的なエレメント配置は15エレのときとあまり変わってはいない。

ドリヴン・エレメントは、15エレでは2mmφの銅線だけで作ったが、14エレでは、フォールデド・ダイポールの下部エレメントを3mmφの銅パイプにし、給電点インピーダンスを若干落とし250Ω程度としている。

その他、Uバランも、わりとイイカゲンに作っていたのを、14エレではきっちり作り直した。

なお、引き込みのケーブルは、約6m長の8D-2Vである。

14el. Yagi-Uda for 1200MHz side-view

SWR特性は、上図のとおり。黒のプロットがMMANAによるシミュレーション。赤が実測値。
実測値はかなりアバレれているが、原因は不明。*5
しかしながら、傾向としてはシミュレーションに似ているといえなくもない。(^^;)

ちなみに、15エレでのアバレは、こんなもんではなく、SWR最良値は1.2程度だったものの、最悪値は3程度で、ちょっとマジに使う気にはなれなかった。
このアバレの傾向は、ドリヴン・エレメント単体での測定でも同じだったので、フォールデド・ダイポールまたはUバラン、あるいは両方に何らかの問題があった*6のではないかと推測される。

いちおう、マストにくくりつけてはみたものの、この時季、地上波QSOはのぞむべくもなく、たまにやってくるAO-51のL/Uモードを待つだけなのであった。*7

MMANA data file
YU14-1r2_200fed_b.maa ←適当にお使いください。

手作りアンテナ入門―身近な材料を利用してアンテナを作ってみよう (HAM TECHNICAL SERIES)
田中 宏
CQ出版
¥4,053


*1 「宇田アンテナ」でいいんじゃねーか、なんて書くと怒る人もいるかな?

*2 園芸コーナで入手

*3 これも園芸コーナ

*4 もちろん、捻るときの反対側は万力等に固定。捻りのスジが45度程度になるまで回す。

*5 給電用8D-2Vの劣化に起因する可能性も大。

*6 14エレで改善はされたが、まだ完全ではないといえよう。

*7 これで sri no ant fer 1r2 と打たなくてもいいわけだが・・・(^^;)

Tada/JA7KPI : 2008年12月19日(金)

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