AO-51 L/Uモード のネタで作り直し宣言した1200MHz用八木宇田*1アンテナがとりあえず完成。
ブームは、ホームセンタでよく見かける 910×18×18(mm)という角材(白木材)。
アンテナとしての電気的なブーム長は、750mm。
ドリヴン・エレメント(ラジエータ)は、2mmφ銅線*2と3mmφ銅パイプ。
組み合わせることによって、給電点インピーダンスが300Ωよりも低いフォールデド・ダイポールを作り出している。
導波器、反射器は、3mmφアルミ線*3。
これを電動ドリルのチャックにくわえて捻りを入れることで、硬度を上げている*4。
導波器、反射器は、ブームに3mmφのドリルで穴を開け、硬化したアルミ線をねじ込み、念のため接着剤を塗った。
給電は、Uバランで、平衡/不平衡変換に加え、4:1のインピーダンス変換をやらせている。
ここにUバランを使わずに直接50Ωで給電するという設計もアリなのだけれど、その設計では、実はあまり成功したことがない。以前作った430MHzの12エレなどは、上手くいった少ない例のひとつだ。
ということで、今回もUバランを作ったわけだ。Uバランの迂回部分は、RG-58A/Uを使用。いちおうそれなりの国内メーカー製である。実際の製作では、CQ出版社「新・手作りアンテナ入門」を参考にさせていただいた。
なお、前のバージョンである15エレとの相違点についてだが、まず1エレ分少ない(^^;)。15エレの写真を見ると、第1導波器と第2導波器がきわめて近接していて、なんか不自然にさえ思えるのである。
ま、不自然なのかどうかはさておき、きわめて近接しているのなら 1本にまとめちゃってもいいのでは?・・・というのが1エレ減った理由である。(^^;)
1エレ減って14エレになり、ドリヴン・エレメント近傍のエレメント間隔に若干変動があるが、基本的なエレメント配置は15エレのときとあまり変わってはいない。
ドリヴン・エレメントは、15エレでは2mmφの銅線だけで作ったが、14エレでは、フォールデド・ダイポールの下部エレメントを3mmφの銅パイプにし、給電点インピーダンスを若干落とし250Ω程度としている。
その他、Uバランも、わりとイイカゲンに作っていたのを、14エレではきっちり作り直した。
なお、引き込みのケーブルは、約6m長の8D-2Vである。
SWR特性は、上図のとおり。黒のプロットがMMANAによるシミュレーション。赤が実測値。
実測値はかなりアバレれているが、原因は不明。*5
しかしながら、傾向としてはシミュレーションに似ているといえなくもない。(^^;)
ちなみに、15エレでのアバレは、こんなもんではなく、SWR最良値は1.2程度だったものの、最悪値は3程度で、ちょっとマジに使う気にはなれなかった。
このアバレの傾向は、ドリヴン・エレメント単体での測定でも同じだったので、フォールデド・ダイポールまたはUバラン、あるいは両方に何らかの問題があった*6のではないかと推測される。
いちおう、マストにくくりつけてはみたものの、この時季、地上波QSOはのぞむべくもなく、たまにやってくるAO-51のL/Uモードを待つだけなのであった。*7
手作りアンテナ入門―身近な材料を利用してアンテナを作ってみよう (HAM TECHNICAL SERIES)
CQ出版
¥4,053
*1 「宇田アンテナ」でいいんじゃねーか、なんて書くと怒る人もいるかな?
*2 園芸コーナで入手
*3 これも園芸コーナ
*4 もちろん、捻るときの反対側は万力等に固定。捻りのスジが45度程度になるまで回す。
*5 給電用8D-2Vの劣化に起因する可能性も大。
*6 14エレで改善はされたが、まだ完全ではないといえよう。
*7 これで sri no ant fer 1r2 と打たなくてもいいわけだが・・・(^^;)