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[Radio] Return of FT726

2009年01月31日 12時 更新

またまたFT726ネタである。

以前のコメントで、「430MHzでPLLロックの時間が長目になっているらしく、メインダイヤルを回すと ブツブツ ノイズが聞こえる」と書いたが、ようやく原因究明でき、自力で修理完了した。

YAESU FT-726

今日(12/20)は雨である。かなり強い。このため、無線の移動運用はすべてキャンセルし、かねてからの懸案事項であるFT726のダイヤルノイズの原因追求にあたることにした。

症状は冒頭で書いたとおりで、ダイヤルを回すとノイズが出る。FMのキャリアを聞きながら回したときなどは、けっこう盛大にブツブツブツ・・とノイズが聞こえる。CW/SSBでは、ノイズが出ているときは受信できていない様子で、ダイヤルを早回しすると、QRVしている局を聞き逃す場合さえある

SATユニットを使って、430を聞きながら送信側の145MHzの周波数を動かすときでもノイズは出る。

ダイヤルがらみということで、当初はVFOユニットを疑ったりもした。しかし、症状が出るのは430MHzバンドの受信の際のみで、144や50MHzでは出ないことから、怪しいのは430MHzユニットのPLL基板と断定。さっそくバラしてみた。

まずは「調整の手びき」にしたがって、再調整。出力電圧等はほぼ正常である。目視では異常は認められない。ICやらトランジスタをコンコンと叩いてみるが、反応無し。

コメントで「PLLロックの時間が長目になっているらしく」と書いたのは、ロックに時間がかかってしまっていて、その間 受信できないためにノイズとして聞こえるのではないか・・という推測だったのだけど、VCOのトリマをグルグル回しても特に問題ない様子。

うーむ、判らん。
しかしまてよ、夏だったか、FMで送信後に一時的にノイズが治まったことがあったよな。もしかしたら、あったまると正常化するのかも・・・ということで、ドライヤを持ってきて基板を熱風で暖めてみた
するとどうだ。十数秒でノイズが消えるではあーりませんか。

ここまで来たら、ドライヤの風をできるだけピンポイントで吹き付けてどの部品が原因かつきとめるしかない。
しかし、完全にその部品だけというわけにはいかないのだ。まあ、だいたいこの辺・・あたりが関の山である。そこで、熱量少なめのハンダごてで直接部品を熱することに。(^^;)

これで、一番怪しいと思われたTC9122Pがシロと判明。そのすぐそばに位置するQ24 2SC945がビンゴと出た。こいつを直接あっためると、ノイズが消える。
幸い、2SC945は汎用トランジスタ。ジャンク箱に何個かある。

しかし、トランジスタを取り替えてもノイズには変化無かったのである。なして・・??

ここで回路図を再度見てみると、2SC945はVFO*1のスイッチング・デバイスとして使われており、そのベースには時定数用のRCが。これだ、この電解コンデンサ 4.7μF/25V(C104)が怪しいのでは??
実装されているコンデンサは、いかにも経年劣化で容量抜けしそうな小型のものである。

小型のストックは無いが、普通サイズの同一容量のコンデンサならジャンク箱にある。これと交換。

真犯人逮捕である。ノイズはぴたりと治まったのであった。g(^_^)/


1/31/2009 追記: メータ照明用ランプ(麦球)交換

だいぶ以前から、メータ照明用ランプ(麦球)の調子が悪いままだったのだ。
「調子が悪い」とは、電源ONで点灯しない場合があり、それでも、メータを指や鉛筆でトントン叩いてあげると復旧するという、なんともレトロな不具合だったのである。

で、今朝、電源を入れてみたらまたまた点灯しなかったため、例のごとくトントンやってみたわけだが、これがまったく効き目がない。アタマに来てドンドン叩いてみたものの、これ以上叩くと傷が付きそうである。

で、とりあえずバラしてみたのだが、なんと、麦球が割れていた。なんで??
まあ、経年劣化でヒビ割れて空気が入ってしまい、電源ONとともにフィラメントが弾け飛んで・・というプロセスなのかも。

さて、この手の麦球は、ジャンク箱にもない。あるのは大昔の6.3Vのパイロットランプ用豆球のみ。通販だとまだ手に入るようだが、他に必要なものもないし、麦球だけ発注するのも効率が悪い。

しかし、照明の消えた無線機というものは、無線機としての機能に何ら問題がないとしても、使う側からすれば気分的になんか性能落ちてんじゃねーか!?・・という気になってしまうものなのである*2。やはり早急に修理する必要がある。

そんなわけで、ホームセンタに麦球を探しに行ってみたのだが、自動車パーツのコーナで12V用の小型電球(1.2W)を発見。どうも、コクピットのパネル照明用らしい。電流も100mAとちょっとデカ目であり、形状も麦球の2〜3倍ありそうだったが、なんとか使えると判断し、購入を決定。実のところ、全然期待していなかったのだが、いや、探してみるものである。
さて、実装方法については、現物合わせで検討し、あまりやりたくはなかったが、接着剤を使うことで一件落着した。

しかし、以前の麦球と比べると、やはり明る過ぎるようである。ま、いいか。(^_^;)

*1 ノーマルVFOとサテライトVFO

*2 なりませんか?? (^^;)

Tada/JA7KPI : 2008年12月20日(土)

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