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[Radio] 再びダブル逆L

2005年08月05日 21時 更新

峰浜村での実験で18MHzがダメダメになったダブル逆L。はっきりいって、ワケわかんなくなってきた。しかし、実績としてそれなりに飛んでいるこのアンテナ、そろそろなんとか決着をつけたいところである。

同軸ケーブルを使うから、ワケわかんなくなるような気がしたため (根拠無し ^^;)、元に戻して同軸を使わず、水平部は5m+5mのまま でビニル線を継ぎ足し、垂直部のエレメント長を 8.9mにしてみた。

7.6m SWR

NEC2 for MMANA で計算させると、14〜28MHzでそこそこ使えそうで、24.9MHzでSWRが1.5未満となる・・・と出たものの、実際にSWRを測定してみるとSWRが低いのは24ではなく28MHz帯なのである。クラニシのアンテナアナライザ(BR210)でいろいろ探ってみると、28MHzのほかに16.8MHz付近でもSWRが落ちている。

1.9MHzでの逆Vの計算結果と実アンテナの特性から、NEC2 for MMANAの計算結果を信頼してきたのだが、どうも今回は変だ。

そこで、28.05MHzと16.8MHzでSWRが落ちるエレメント長を逆算(?)してみると、水平部はそのままとして、垂直部の長さは 7.6mということになった(最初のグラフ画像は7.6mでの計算結果)。8.9mとの 差=1.3m は 何が原因なのか?? どこかで測り間違えているのではと、何度もエレメント長を確かめてみたものの、大きな誤差は無し。

ええいっ!! 何でか判らないが、NEC2の計算結果と実際のアンテナの特性にエレメント長で1.3mの差があるのなら、計算結果に1.3m足した長さで実際のアンテナを作ればいいのだ。(ホントか!??)

8.9m SWR

ということで、8.9m+1.3m=10.2m。せっせとビニル線を継ぎ足して垂直部を10.2mにしてみたら、これがビンゴで、SWR曲線はNEC2による計算結果とほぼ同じになったのである(2番目のグラフ画像は8.9mでの計算結果)。

また、実際のQRVでも、14MHz〜28MHzではRIG内蔵のATUで問題なくチューンがとれ、ここにダブル逆Lは一応の完成をみたのであった。

しかし、14MHz以上でしか使えないとなると、やはり能力不足であることは否めない。ハイバンドのCONDXが悪くても、10MHzならなんとかQSOできるという局面は多く、10MHzでも電波出したいと思うのは当然である。というか、ハイバンド=廃バンド状態のときに他のバンドに出られないというのはあまりにも寂しいのである。(T-T)g

10MHzでちょっとQSO数をこなせば、クラスタに載るかもしれないし、何局かは追っかけでQSY UPしてくれる可能性がある。やはりここは、もう少しもがいてみる必要があるようだ。

8.9m Imp.

3番目のグラフ画像は、垂直部8.9mでのインピーダンス特性の計算結果だが、これが垂直部10.2mの実アンテナの特性であると仮定する。これを見ると、もう少し垂直部を長くしてハイ・インピーダンス部分を低い周波数にズラしてやれば、10MHzでも(うまくいけば7MHzでも)使えるようになるのではないかしらん。

しかし、もっと早くこのグラフの出し方に気づいてたら、もう少し簡単にここまでたどり着けたのに・・・困ったものである。

ちなみに、Table of results の表のところで右クリックし、Frequency plots へ。一回、中心周波数で計算させてからこのグラフ計算画面を出して計算させないとエラーになるようだ。なお、DM2 Segにチェックを入れておかないと、計算精度は上がるが、結果が出るまで死ぬほど時間がかかるのでご注意を。

垂直部を長くするという話に戻るが、グラフを見て、だいたい2mくらい長くすればいいのではないかとアタリをつけ、計算させてみると、垂直部=11mのときに求める特性が得られるような感じであった。

11m SWR

ここでまた計算結果と実アンテナのエレメント長の差が問題となるわけだが、前述の1.3mをここでも適用してみることにする。

つまり、計算結果=11mだから、1.3mを加算すると、実エレメント長は12.3mになるはず(?)で、現在のエレメント長=10.2mとの差は2.1m。

したがって、あと2.1m継ぎ足せばいいわけだが、はしごフィーダ状になっているわけでもない本アンテナの垂直部に継ぎ足してもなぁ・・・とり回しがカッコ悪いよなぁ。

まてよ、同軸ケーブル再登場というのはどうだ? 短縮率無しで2.1mなら、3D-2Vなら短縮率0.67だから、中継コネクタをカマして1.4mつなげればいいのでは・・・

ということで、晩飯喰ってからいそいそといつもの堤防へ出向き、マスト立てて1.4mの3D-2Vを経由してRIGに接続。

11m Imp.

結果は、無事に10MHzでチューンがとれ、オマケで7MHzも付いてきた(HL2005VGKをコール一発でゲット。信じられん)。幸い、14〜28MHzでもチューンがとれないということはなく、ここに RIG内蔵のATUにより 7〜28MHzで(いちおう)使える のめしこきなアンテナが完成したのだが、例の1.3mの差の原因はいまだに判らない。

エレメントの半径、ビニル被覆の誘電率と被覆の厚み、大地の誘電率等をこれでもかと変化させてみても1.3mもの差は現れない。

また、エレメントが途中で断線していればC成分が直列にはいることになり、エレメントを長くしなければならなくなるはずで、断線を疑ってもみたが、テスタであたるともちろん切れてない。けっきょく原因不明。これだけが心残りである。

追記: 以前書いたように、このアンテナにはフェライトバーアンテナ3本束のバラン(コモンモード・チョーク)を入れてある。これが実は 直列C成分 として効いている・・・という仮説を立ててみたが、単なる思いつきであり、まだ実証できるようなレベルではない。(実証スルツモリあるのか??)


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