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[Radio] ふたご座流星群MS '23

2024年01月28日 15時 更新

12月13日から15日にかけて 50/144MHzで ふたご座流星群MS (流星散乱 (METEOR SCATTER))通信にQRV。

ふたご座


band/area1 2 3 4 5 6 7 890QSO
50 3 2 1 1 1 1 110
144 1 1 1 1 1 1 6





今回も 144MHzメイン。144が今までで最も調子が良かったため 50MHzには あまり時間が割けず、10交信にとどまった。*1

スキャッタ等もあまり出ない中、FT8方面は閑古鳥が鳴いていたものの MSK144は かなりの盛況だったといっていいだろう。


144では予想外の 6交信。
この時季 144は ほぼ完全にローカル用となっているが、今回も 800kmを超えるQSOに成功している。また、ロシア局も良く入感していた。

これを機にQRV局が増えてくれればいいが、ローカルのQRMが問題になって来そうでもある。
FT8のようにローカル同士はできるだけ同じシーケンスになるようにすべきだろう。*2


今回 144MHzで受信できた局は次のとおり。*3

7M2NZN JA1QJI JA1XPM JR4ENY/1 JK2VOC JE3RMQ JP3EXR JE4LPS JI4UEN JR5JEU JH8FIH JR8QFG JA0MRW R0CQ RN0JJ

受信 全15局中 6局との交信だからイマイチといわれるかもしれないが、当方としては まあまあかな・・と思っている。(^^;)*4

12月12日夜の 144MHz MSK144のアクティヴィティ。北米やEuは盛況。


さて、MSへのQRVのために特化した MSK144というモード、このモードを搭載したソフトウエアで有名なのが WSJT-X*5MSHV だ。

デコード能力が高いのはどちらか? という問題があるが、いまのところ どちらが優位ともいえない。WSJT-Xだけがデコードする場合、MSHVだけがデコードする場合・・両方ある。そのため、当方は WSJT-Xをメインで、MSHVも同時起動させてサブで使っている。

ここで設定の勘所・・
WSJT-Xの『F Tol 』、MSHVの『DF Tol def=150±』の設定値は 200*6

WSJT-Xの『T/R 』、MSHVの『TX/RX』の設定値は 15s。世界標準も作者*7の推奨値も 15s。これが合ってないと残念なことになる。*8

Sh-ON*9にすると 144MHzでは デコード率が上がる*10。ただし 50MHz以下では ほぼ変化がないのでSh-OFFでOKだそうだ。

Sh-ONが適用されるのはTx3 Tx4 Tx5で、Sh-OFFが高速ドラムロールのような音なのに対し、Sh-ONではブザーのような少し高い音になる。
Sh-ONの信号は交信中の2局にしか見えなくなるため敬遠する局もあるようだ。実際 ヨーロッパの某局に訊いてみたら ShはOFFだと言っていた。しかし、あちら様は出してるパワーが違うのよ。50Wでデコード率上げるには デフォルトで Sh-ONにするしかないっしょ! (^^;)


ふたご座流星群は15日未明の極大(ピーク)を過ぎて急速に活動低下。

次の流星群は 年明けて 1月4日頃極大を迎える しぶんぎ座だ。今回ほどではないかもしれないが 144でも期待できる流星群である。過去に交信実績もある。

ぜひ 144.440MHz*11 MSK144にて お会いしましょう!


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*1 すべて南南西向け 6エレ逆相スタックでの交信。

*2 じゃないと潰しあいに・・ 送信はローカルでも数km離れていれば伝搬経路が違う可能性があり、デコードされるかどうかは時の運?

*3 50は多すぎるので省略

*4 144のアンテナは 仰角5°の 5エレHヘンテナ シングル。

*5 WSJT-X 2.7.0rc2を使っているが、あきらかに振る舞いがおかしい局面がある。リリース版で修正されるかな?

*6 受信周波数のズレにどこまで対応するかということ。MSHVではもっと拡げられるが、昨今のRigでは 200で十分。

*7 K1JT

*8 ちょっと考えれば判る。(^^;)

*9 Shにチェックマークを入れる。

*10 144MHzにおける MSのping時間が短いため。メッセージ長を 72msから 20msに縮めてpingに納まるようにする。

*11 北米は 144.150、ヨーロッパは 144.360を使っているらしいが・・ 今さら合わせる必要はないか・・

Tada/JA7KPI : 2023年12月14日(木)
コメント(4) [コメントを投稿する]
JR5JEU 2023年12月24日(日) 19時

KPIさん、ふたご座流星群お疲れさまでした。快調に終わったようでなによりです。<br>当方、今回は全くダメでした。常時入感していたのは、RN0JJのみ。彼は強力でしたが、国内局はさっぱりです。デコード出来ても1回のみとか、QSO出来るレベルでは無かったです。<br>QRMに悩まされたのも一因です。GWでそこそこな強度で入感する局が、なぜかこちらの逆シーケンスで送信を始める(-_-;) 144SSBとかでは古株のような方ですが。。<br>シーケンスを統一するにも、2mの場合、海外局と同程度に国内局(GW圏外)との交信も追いかけますしね。<br>MSにQRVする局が増えることを願っていましたが、いろいろと難しいと思いました。<br><br>今回は、13日0時前後に46P/Wirtanen(ワータネン彗星)による流星のピークもありましたね。最初で最後の流星群だそうで、この日にQSO出来なかったのは残念に思います。<br><br>それと、SHのON/OFFにかかわらず、2m50Wで0.1s以下のPINGは弱すぎてデコード数が少ないですね。バースト気味に0.1S以上続く信号は良くデコード出来ているようです。<br><br>話は変わりますが、西日本では2mTEPでVKが入感しだしたようです。私にとっては、30年来のアマチュア無線の夢なんですが、今だQSOには至っておりません。500kmから800kmの高度に出現するプラズマバブルを介しての反射・散乱電波の入射角が非常に低いのと、ときおり猛烈なQRHを伴って、ウォーターフォールは見えていてもデコード出来ない事が多々あります。家の南側には山があり、打ち上げ角10度以下は難しいのです。山の上に移動すればいいんですけどね。太陽活動の上昇が予想以上に速いようなので、来年春分には期待しています。<br><br>次回、しぶんぎ座よろしくお願いします。日中はノイジーですけど頑張ります。

JA7KPI 2023年12月25日(月) 12時

JEUさん ふたご座では 何度か呼んでいただいたのは承知していましたが、他局との交信に入っていたので 済みませんが そちらを優先させていただきました。JEUさんはトータル18シーケンスでデコードできています。<br><br>RN0JJは やはり強力でした。今回 一番良く入感していたようです。50シーケンス以上でデコードできました。なんぼ出しているのでしょうね。それはさておき、今回はアンテナが西日本向けでRN0JJに対しては ほぼバックサイド向きでも何度も入感がありました。MSには やはり ある程度広い指向性のアンテナがいいのかな。<br><br>ローカルさんからの地上波QRMもありました。MS信号は ほぼ完全にマスクされてしまうようです。できるだけローカルさんと同じシーケンスになるようにした方が良いのでしょうが そうもいかない局面もあり、その場合は送信せず耐えるしかないのかな・・とも。(^^;)<br><br>今回、50MHzと同時にワッチする局面もありましたが、50MHzでロングバーストがおこっているときでも144では何の反応も無いという・・ 144MHzのMSは かなり難しいと実感できました。<br><br>144でのVKは 新潟とか宮城で受信できたとの噂は聞きましたが、当地ではまったくダメみたいです。50では昨日も入感していましたが・・どこが違うのでしょうね。<br>西日本ではVK8がよく入感するということですが、当地では 50でもVK8は少ないほうです。やはり同じ経度に位置する局じゃないとダメなのかなぁ・・ <br>当方はQN00とPN90の境界付近に位置しています。JA-VK間の磁気赤道は ほぼ赤道に平行なので、VKで対応するグリッドは 真南の P*9# と Q*0# ということになるのでしょうが・・ 6mでの実績では、VK2 3 5 の該当局とQSOできていますが 極めて少数です。距離も山岳もあって 2mでは かなりキビしいという気がしています。

JR5JEU 2023年12月30日(土) 19時

MSでのQRM問題はかなり深刻ですね。RN0JJが強力に入感すると、ローカルのQRMがあっても入感する場合はありましたが、普通以下のレベルだとダメな気がします。<br>こちらの交信途中に、ローカルさんが逆シーケンスで送信し始めたら、もうこちらは交信相手の信号を受信することは出来ないので、残念ながら交信を諦めます。<br><br>今回、KPIさんの記録は6秒間のバーストです。ちなみに最長は、12/13 R0CQの7秒弱でした。<br><br>2mの場合、VKとのTEPはかなり厳密に南北間どうしで、東西のブレはほとんど無いように感じます。<br>JAに入感しているのは、ダーウィン近郊のみで、JAでダーウィンに対応する地域は九州地方になります。<br>東西方向にずれるとまるっきり弱くなっているようです。<br>磁気赤道上で発生したプラズマバブルは、南北方向に発達しながら東に移動するらしい。<br>南北に発達したプラズマバブルの回廊を、電波が通ってきているのかもしれませんね。で、西日本以外でQSO出来てないのは、JA-VK間の伝搬ルートは出来ていても、VKの人口密度が低くてただ単にVK側にQSO相手がいないからじゃないかな、とも思っています。

JA7KPI 2023年12月31日(日) 19時

6mではほぼ真南の QF0# 11局、PF9# 41局、PG9# 1局と交信できていますが、2mに出ている局となると かなり少数と思われます。<br>まあ、ぼちぼちやるしかないですねぇ・・ 来年もよろしく。よいお年を!!


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