ZCR/bLOG


[Net][Radio] 再停電

2011年04月15日 21時 更新

4月7日、23時32分、宮城県で震度6強の地震があり、当地能代市でも震度4を観測。
この地震により、県内の発電所が自動停止。直後の 23時33分、自宅は再び停電し、www.zcr.jpも落ちた。*1

秋田県全域の約67万戸が停電したようだ。
翌朝午前9時ころから徐々に復旧したものの、仕事場での停電対応等に追われていたため、自宅サーバの手動起動は夜19時過ぎとなり、停止時間は3月11日~12日の停電時よりも長くなってしまった。

ひと月の間に二度も大停電がおこるとは・・いや、地震の規模からいって相当の余震の可能性は指摘されていたとはいえ、まさか・・で、あった。危機管理がなってないと言われても仕方ないのである。


仕事場では4月に入って毎日、クライアント/サーバ・モデルの某システムを動かしていた。
サーバは仕事場にあるものの、クライアントグループ1は数百メートル離れた別の建物に、グループ2はさらに20km離れた場所にあった。これを某ネットワークシステムでつないでいたわけだが、メインルータ、スイッチ等の機器が停電で止まり、ネットワークが使えない状況となってしまったのである。

復電の目途が立たないなか、当初はシステムの運用をあきらめようと考えた*2。しかし、1.5kW級の発動発電機を調達可能ということで、サーバをグループ1の建物に移動させ、サーバ及びクライアントの設定を全部書き換えて運用。
また、グループ2の方は処理量がグループ1の数分の一ということもあり、非常用の紙台帳と前夜システムから出力された前日までの処理リストを使用して対応することとした。

これらの作業は、システム稼働予定時刻にかなり食い込んでしまったものの、全域停電という状況のためかお客はなかなか現れず、なんとか最初のお客来訪に間に合わせることができたのである。

その後、お昼前にグループ1の電気が復旧し、発電機使用を停止。次いでグループ2も復旧。
お昼過ぎに仕事場がようやく復旧してサーバを元に戻そうと考えたのだが、今度はお客の流れが止まらず、サーバ位置を動かさずにグループ2のクライアント設定を先方のスタッフに変えてもらって対処した。*3

しかし・・やはりネットワーク関係だけでもUPS等バッテリで15時間程度は保たせたいものである。予算とれるかどうかはさておき、いちおうは考えてみなくては。


さて、震災後、アマチュア無線界でも「自粛」ムードが続いていた。
7MHzなどでそれなりに呼ばれて交信を続けていると、QRT(停波)を促されたり、妨害を受けたり、あるいはネットの掲示板で自粛攻撃をくらうなどといったことが散見されたのである。

確かに、亡くなったかた、行方がわからないかたがたの数は膨大だ。残されたご家族の悲しみの深さもはかりしれない。また、生活の先が見通せないかたもまだ多いだろう。

それで、あなたが自粛したいと考え、それを実行するのは自由だ。しかし、だからといってあなたではない人々に自粛を要求するのは必ずしも「正しいこと」とはいえない。*4

なんにしても、我々は前へ進まなければならないのだ。皆で。



4/3までの交信分のQSLカードは、4/5にJARLビューロウに郵送済。
今回は、久々にとても少ない枚数となった。

オール東北コンテストは中止となってしまったが、オールJAコンテストは開催(4/30~5/1)されるようだ。感謝。
できるだけ電波を出す方向で検討中である。


*1 「さいていでん」と入力したら、「最低電」と変換された。

*2 なにしろKPIは本来の担当ではなかったし、開発元の会社は仙台で被災して身動きとれず、SE派遣もできない状態だった。

*3 夜21時過ぎに全部元に戻して動作確認し、任務完了。いやー、勉強になった。

*4 「自分は正しい。あなたは間違っている」・・とはなかなか言えないヒトになってしまったなぁ・・

Tada/JA7KPI : 2011年04月08日(金)

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