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[Radio] 7MHzのラジアル

2026年03月28日 10時 更新

以前、7MHzのスローパー・アンテナの記事を書いたが、その中で

スローパーのワイヤからも電波は出る。しかし地上高低いし、エレメントというよりは マッチング・ロッドの方が近いのでは?

なんてことを書いた。今回は、その検証である。

アンテナの構造


この図がアンテナの概略構造図だ*1。赤丸が給電点で、その高さは 約8m。逆Vみたいになっているが、それ全体が給電の同軸ケーブルの芯線に接続されており、同軸ケーブルの外部導体(編組)はタワーに接続されている。

つまり、この逆V構造は アンテナとしての逆Vとは違い、電流の向きが逆相になるため 電波の放射はわずかになる。

では、電波はどこから出るのかというと、もちろん タワーやマスト、さらにはマスト上に載っている他バンドのアンテナ等*2から出て行くのである。


ラジアル増設当初のSWR特性


前回の記事では タイトルが スローパー・アンテナ だったし、ワイヤは 西(左)側に引いた たったの 1本だった。今回は対称的に東(右)側にも引いた。つまり、ラジアルである。*3

右図は、ラジアル2本に増設直後のSWR特性*4。このときの ワイヤ長は 約9.4m。つまり、元のラジアルと同じ長さのワイヤを接続したというわけだ。

東(右)側のワイヤを増設することで、SWRが変化することはシミュレーションで判っていたが、さすがの MMANAでも この手のモデリング&計算は不得手のようで、とにかく実際に作ってみないと判らないといった具合だった。

その結果、最適周波数は大幅に低下し、6.2MHzあたりになってしまった。


ラジアル長 調整後のSWR特性


それでも 7MHzバンド内では SWR=2~2.3なので、ATUを使えば なんとかQRV可能なのだが、もう少しなんとかしたい・・(^^;)

で、ワイヤを切ったり、切り過ぎたり、屋根の上でハンダづけし直したり・・などという紆余曲折*5を経て 到達した最終調整後のSWR特性が 左図である。ワイヤ長は 8.7m*6まで短縮されることとなった。*7

しかし・・ 6.7MHzがSWR最小? いや、8MHzの方が低いのでは?・・

さよう、微妙な線なのである。8.7mからさらにワイヤを切り詰めると、7MHzバンドでのSWRは上昇し、8MHzで SWR=1になってしまったりするのだ。あくまで 7MHzバンドでのSWR優先で作業した結果がこれなのである。


SWR特性 6.9~7.3MHz


6.9~7.3MHzの範囲を拡大した図では、7MHzバンドは SWR=1.6~2.0といったところにおさまっている。

まぁ、タワーには 他のバンドのアンテナも乗っているし、それらの給電線やローテーターの制御ケーブルもあるし、複雑怪奇な絡みがあるものと思われる。*8


・・なのだが、ここで ラジアル1本のときと、ラジアル2本の現在とを比較してみることにする。もうひとつおまけに 地上高14mに普通に上げた 逆Vも参戦させてみた。


MMANAによる指向特性の比較 青:ラジアル2本 赤:ラジアル1本 緑:逆V


まぁ、なんといいますか・・ 国内向けアンテナとしては 逆Vに軍配が上がるのだろうな・・と (^^;)。上方向への放射は抜きん出ているからね。
でも、国内からの QRMやノイズには弱いのかもしれない。

ラジアル1本と 2本では、やはり 2本の方が素直なのかな・・と。

円グラフは DX向けの 打ち上げ角=7度での指向性(ゲイン)だけど、まぁ それぞれ だよなぁ・・みたいな。(^^;)



ラジアル2本にした 3月20日以降、QRV時間の関係でEuとはできていないけれど、7MHzのFT8で 北米・南米方面 計22局と交信。その中には バハマ C6AFDも含まれている。

今回は、まぁ、こんなアンテナもできますよ。使えますよ・・ということで・・



24MHzでの指向性

おまけである。

意図したものではないが、このアンテナ、なぜか 24MHzバンドでも使える。MMANAのシミュレーション計算による指向性では、けっこう打ち上げ角が低い。

タワーが放射器だから垂直偏波と思いきや、水平偏波の方が強い。ここらへん、何が何やら よくわからん・・(^^;)*9


24~30MHzのSWR特性


24~30MHzのSWR特性図。

24MHzバンドでは ATU要らず。こちらは フランスやフィンランドといった Eu勢とも交信の実績がある。26~27MHzのCBの受信にも使えそう?

もともと このアンテナ、7MHzで なんか変なアンテナができんかな・・という興味から生まれたもの。おまけで 24MHzでも使えて、しかも 元使っていたアンテナよりも良く飛ぶようになった・・*10

タワーには 3回ほど上って ブレースに足踏ん張って作業したんだけれど、その夜から ふくらはぎが痛くなり、治るまで 3日くらいかかったよ。自転車で 激坂登るのと同程度の負荷がかかっているのかもなぁ・・

ま、いがなぁ~ (^^)v


*1 MMANAによる モデリング。

*2 アンテナを構成するアルミパイプ等

*3 つまり このアンテナは ラジアル付きの『タワー・ドライヴ』といってもよい。

*4 NanoVNAによる。

*5 この言葉を使うと 少し緩和されちゃうなぁ・・ (^^;)

*6 MMANAで最適化させると 6.7mという計算結果となる。現物をデータに落とし込めていないということなのだろうが、詳細は不明だ。

*7 逆Vの左右とも 同じ長さ。他の部分は 一切 いじっていない。

*8 MMANAでは とうていシミュレートしきれるものではない。

*9 タワー上の 21/28の3エレにも 電波が乗っているようだ。

*10 ・・と 思うのよね。思うのは勝手。

Tada/JA7KPI : 2026年03月27日(金)

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