ZCR/bLOG


[Radio] 日本海ダクトの統計

2022年06月02日 20時 更新

日本海ダクトについては今まで何度も経験し交信も重ねてきているが、統計をとってみたことはなかった。

しかし、自局LOGをあたってみたところ相当数の日本海ダクトと思われる記録があり、この交信数を月ごとエリアごとに集計してみた。

今回は430MHzのみの集計である。*1

月/Area234 9 0
Jan 1 1
Feb 1 1
Mar 1 1
Apr
May 9 8 3047
Jun 1 1 6 8
Jul 1 4 7 12
Aug 253 7 2744
Sep 2 1921
Oct 1 2 3 6
Nov 2 2
Dec
26142497143


抽出エリアは 2 3 4 9 0とした。当方のQRV地点は常置場所だけでなく、秋田県内の山岳移動の分も含んでいる。

なお、5 6エリアについては 430MHzでの交信実績は無い。また、2エリアについては 日本海ダクトが絡んでいるかどうか微妙なのだが、その可能性はあるとみて集計に入れている。


てことで、複数の文献にあるとおり、日本海ダクトのアクティヴィティは 5月~9月といって良いものと思われる。

また、ピークは 5月と 8月のデュアルピークで、これも文献にあるとおりだ。

文献を調べると 自局相手局の両方のポイントが晴れていると確率が高く、また 偏波面回転はほとんどおこらず 偏波は維持される・・とのこと。
しかし さすがに そこまでの記録は取っていない・・(^^;)

対流圏内での1回の屈折(反射/散乱)だけとすれば、その到達距離は だいたい600km未満である。日本海ダクトは それを超えて 1000kmほどに達する場合もあり、430MHzでも 5 6エリアとできる可能性はあるものと考えられる。*2


月/Area1
Jan
Feb
Mar 2
Apr 3
May 3
Jun
Jul 10
Aug 13
Sep 5
Oct 1
Nov 1
Dec
38


常置場所の 430用 12エレ H-Hentenna

ちなみに、日本海ダクトとはあまり関係ないと思われる*3 1エリアとの交信も調べてみた。

7月 8月が多いのは 6&D とか FDコンテストがらみだろう。

5月 6月が あまり良くないので 日本海ダクトとは傾向が違う。何か別の対流圏内の伝搬・・ 飛行機散乱や 接地型ダクト等であろう。こちらは原則的に 1ホップのため 到達距離は 600km未満である。


*1 144MHzは Esの可能性もあるため排除。1200MHzは 実績不足。

*2 現時点での 430MHzでの最遠は 山口県萩市の 約976km。

*3 しかしながら、群馬 山梨は 可能性がある・・かもしれない。

Tada/JA7KPI : 2022年06月01日(水)

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