ZCR/bLOG


[Misc] 炊飯器の不具合

2018年12月01日 14時 更新

当家の炊飯器は 2000年代初頭に購入したガス炊飯器である。
こいつの調子が悪くなってしまった。着火操作でいちおう火はつくのだが、レバーから指を離すとすぐに消えてしまうのだ。

そんな古いの まだ使ってるのかと お叱りを受けるかもしれないが、今まで 何の不具合も無かったのだからしょうがない。

さて、すぐ消火に至る原因だが、これがよく判らなかった。

バラしてみると、メカニカルな機構により着火シーケンスが進行していくようであり、例えばビデオテープ・レコーダのようにメカの位相が狂ってたりするのかな・・と考えたのだが、どうもそうではないようだ。

で、中のメカをジーッと見てたら、なんか電線が出ている部品がある。あれれ? この炊飯器は 完全無電源で 電池すら無いのに なんで電線があるのだろうか??
その部品というのが写真中央の 半田ゴテのコテ先みたいな形状のヤツである。


バーナーの近傍に位置する燃焼センサ


で、ググってみたら この部品が 実は温度センサなのだ。
しかして その実体は熱電対・・そう クロメル・アルメルとかのアレである。

着火レバーを押し下げると、とりあえずメカニカルにガスの弁が開いて火がつく。その熱により熱電対は 数mV~数百mVの起電力を発生させ、その電圧によってメカとは別系統の電磁弁を開く。これによりレバーから指を離してメカの方の弁が閉じてもガスの供給は止まらない。

なんらかのアクシデントで燃焼が止まってしまった場合は 当然火が消えるわけだが 何もしないと ガスがダダ漏れになってしまう。

しかし、火が消えると 温度は急降下して熱電対が出す電圧もゼロになるため 電磁弁も元どおり閉じてガスが漏れ出すことはない。つまり、立ち消え防止システムとして成立しているのである。


で、そのセンサ 写真では割ときれいに写っているが、実はこびりついた汚れやススで真っ黒クロスケだった。
これを きれいに掃除することで元どおりに直るという情報があったので、ブラシや紙やすりで キレイキレイにして撮影したのがこの写真。

しかる後、再度 着火操作・・ しかし・・ やっぱり着火が続かない。何度か やってみる・・ ダメ。根気よくやる・・ おおっ! 十数回目で ようやく正常着火成功。

ところが さらに試してみると 数回で成功することもあれば 20回連続でもダメという場合もあり、これは センサだけではなく 電磁弁にも 不具合があると考えざるを得ない。極めてクリティカルな問題である。

ここでギブアップ。新品の炊飯器への買い替えを決断したのであった。


ということで、今回は 熱電対と その出力である微小電圧で駆動される電磁弁・・ これが目からウロコであった。世の中には まだまだ知らぬことがあるものよのぉ~・・・


パロマ (Paloma) ガス炊飯器 5合炊き プロパンガス LPG用 PR-09EF
-
パロマ
¥14,980


Tada/JA7KPI : 2018年11月30日(金)

«CQWW CW 2018 最新 ARRL 160m 2018»
編集