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[Radio] ギガヘルツふたたび

2019年01月14日 09時 更新

JARL新潟支部主催の特殊コンテスト、その名も『ギガヘルツコンテスト』である。

一昨年は鳥海山で なんとか一番取ったものの 昨年の寒風山では かすりもせず、さて今年は どーするの・・ と いう優柔不断モードであったが、とりあえず参戦することはできた。


移動地は 新潟に近い鳥海山・・と思いきや*1 真逆の白神山地。八峰町の青秋林道*2 標高 約900mである。昨年の 6m&Downとほぼ同じ地点だ。*3

今回は 事前の仕込みを行わなかったので、二日目からの なんちゃって参加である。朝飯終わった後、09時前に出発。現着してアンテナ設営し、QRVし出したのは 10時頃であった。

アンテナは メインの1200MHzが 自作22エレHヘンテナ。1200MHzがダメダメの場合の滑り止めとして 430の12エレと144の 6エレHヘンテナも込みで 地上高 約4.5mに上げてみた。


八峰町 青秋林道D 標高896m QN00BK。監視員のおっさんに「何やってんの?」と訊かれたが、セーフだった。


さっそく1295MHz台 FMバンドをワッチすると、あっさり新潟局が S振って入感してきたのには驚いた。なんだ、楽勝じゃん。

しかし、呼んでみたものの QRZが。えーっ? S振ってるのに・・ 7エリアということは取ってくれたみたいで アンテナ回してもらったのだが Sはあまり増えないぞ。てな感じで 長岡市 JH0EYA/0と QSO *4。1MHzダウンで SSBでもQSO。あれ? EYAさん CWもOKのヒトだったと思うのだが、CW忘れちゃった! ・・(^^;)

信号の具合は、長周期のQSBと不規則なQSBが掛け合わさった感じ。これは ちょっと やりにくいQSBである。

次に JA0POR/0を呼んでみるが呼び負けてしまい、なんか長話に突入してるみたいなので別周波数を聞きに行ったのだが、けっきょく二度と入感してこなかった。


八峰町 青秋林道D アンテナの後の山の さらに奥に移っているのは 男鹿の寒風山。鳥海山山頂は 山の陰で見えない。


10時半頃は いったん何も聞こえなくなり、144MHzに浮気。

しばらくして 1200に戻ったら、JH1***と聞こえた。これはもう あの局に違いない・・と、呼んでみたら 40kHzUpと。

というわけで JH1PVJ/0と FM/SSB/CWの 3モードでQSO。野沢温泉村とのこと。おそらく 新潟市方向を望む斜面で 1000m級と推測。一昨年の JK2XXK/0の移動地に近いのではなかろうか。とすれば、距離は 約420km。いや・・ まさか できるとはなぁ・・

ちなみに、当方から見ると 野沢温泉村は 男鹿の寒風山の裏になる。寒風山は300m級の低山だし 頂上付近は なだらかでナイフエッジにはなり得ず、したがって回折は無い *5。これは 間違いなくダクトであろう。*6


420km The propagation route for JH1PVJ/0 on 1200MHz, 2018-09-02


再び 聞こえなくなり、430でCQ出してたら JA0KEKに呼ばれる。曰く 1295MHzでコールサインが聞こえたとのこと。

天気図 2018-09-02

1295FMにQSYするが、CONDXはイマイチ。1294MHzのSSBではなんとかOKのようなので先にSSBでQSO。その後FMへQSYするが QSBで断片的にしか判らない。で、双方 何度も何度も再送し、ようやくナンバ交換に成功。

けっきょく 局数的には 3局のみで コンテスト終了。フル・コールサイン取れたのは 4局。コールの一部しか取れなかった例も複数あった。

さすがに 400kmも離れているのと 22エレのビームのおかげで かなりぴったりと方向を合わせなければキビしかった。以前の5エレクアトロヘンテナに比してビームの切れが良いのは確実だ。*7

それと天気図。今年は 昨年の天気図と かなり似ているのだが、昨年は かすりもせず、今年はなんとかなった。この違いは やはり標高のせいか? *8

S型ダクトで、高い標高*9のおかげで ダクトの中に首を出すことができた・・ということなのかもしれない。

また、144でも さんざんCQ出したのだが 新潟方面とはまったく出来ず、聞こえもしなかった。やはり ダクトは UHF > VHF *10・・なのかも??


1200MHzでは、八幡平 大深沢展望台移動のローカルさんともQSO。実は 当初は ここも移動地候補だった。何でかというと 妙高山~鳥海山~八幡平は ほぼ一直線に並ぶのである。つまり、鳥海山の回折が使えるのではないかという皮算用だったのだが、けっきょく時間かかるのでパス。

さてさて、来年は どうしよーかなー・・*11



2019.1.14 追記:

1月10日に Webで結果発表となったが、JARLNEWS 2019冬号にも掲載されている。この号への掲載締め切りは11月だったのでは? と いうことはWebでは もっと早く発表できたはず。JARLNEWS掲載後にWebで発表しなければならないという合理的理由が存在するのだろうか。とてもそうとは思えないのだが・・

それはさておき、結果としては 管外局 個人1200MHzシングルバンドで 2局エントリ中 1位だった。

今年は さらに 距離を伸ばしたいものである。スコアじゃなくて?? (^o^)

PVJさんは LOG出さなかったの!?


*1 KPIは 前と同じ移動場所を 選択肢から外す傾向が強い。もちろん例外はあるのだが。

*2 林道路肩崩落のため通行止めだったが、先日 工事が終わり 完全復旧した。

*3 青森県との県境まで 約850m。

*4 実は 当初 ナンバは県ナンバ04だけと誤解していたが、後で管外局も市郡区ナンバと判明し、再度 呼んで 正しいナンバを送った。

*5 断定するのもナンだが、低山や山頂付近に樹木が多い山は 山越え時の損失がデカいと思う。森林限界以上とは言わないが、山岳回折を使うためには 1000m以上は必要なのではないか。

*6 ただし、出来損ない・・かもしれないが。

*7 半値角: 5エレクアトロヘンテナ→32度。22エレHヘンテナ→28度。でも、ブーム長短いのにクアトロヘンテナも健闘してる。

*8 お天気は 秋田も新潟も快晴ということは把握していた。日本海ダクトは この時季の快晴の日中に出現する確率が高いことも。

*9 青秋林道は KPIのお手軽移動地の中では 最高の標高を誇る。

*10 気温逆転層の規模(幅)と波長との関係か?

*11 5600MHzのTRVR発注寸前だったのだが、M電機さんが残念なことになってしまった・・

Tada/JA7KPI : 2018年09月02日(日)
コメント(5) [コメントを投稿する]
JH1PVJ 2018年09月03日(月) 08時

QSOありがとうございました!400km超えでビックリです。<br>私の移動地はご推測の通り、野沢温泉村 毛無山付近の林道(1400m強)でした。Sを振って強く聞こえていたため、鳥海山移動だと思い悠長に交信してしまいました。まさかこんなところから出ているとは思いませんでした。なんとか無事に3モード交信できて良かったです。

JA7KPI 2018年09月03日(月) 22時

ダクトが出る可能性は高い・・と信じて移動地決定したのですが、距離があるので 聞こえたときは ホントかよ!? って思いました。(^^)<br>鳥海山は 2400や5600が出られるようになるとか 新しいANTが出来たりしたとき また移動すると思います。ありがとうございました。

JH0EYA/0 2018年10月05日(金) 14時

遠くからの交信ありがとうございました。m(__)m<br>CWはなかなか言い出せなくて・・・・。<br>今度は是非、CWでも御願いいたします。(^^;

JH0EYA/0 2018年10月05日(金) 15時

あ、ついでに言うと「あ、7だ!」ということで<br>9エリア向けのビームを福島方向と思える方に向けてました。<br>(まさかそんな遠くとは思えず・・・)<br>まさかほぼ真北とは・・・大変申し訳ありませんでした。<br>m(__)m

JA7KPI 2018年10月05日(金) 21時

EYAさん ANT向けてもらったのに Sが強くならなかった理由が判りました。(^^;)<br>JA7KPIは いちおう東北6県で運用したことがありますが、最近は ほぼ秋田県内オンリィです。(たまに青森県西部も)<br>今後ともよろしくお願いいたします。


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