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[PC] Windows10 第肆號機

2016年02月15日 02時 更新

ようやくメインPCを新調し、XPだった OSも Windows10になった。

長かった・・ 第参號機の完成が2005年9月なので、10年5か月ぶりだ。よくもまあ我慢して使い続けたものである。

OSについては XPに近いWin7を選択することもできたが、あえてWin10にしてみた。怖いもの見たさ・・という気持ちも少しはある。

しかし、まさか・・ あんなことになろうとは・・・ (^^;)

とりあえず、ハードウエア構成は次のとおり。

M/B ASUS H170-PRO
CPU Intel Core i7-6700 3.40GHz
MEM 8108 MB
GPU NVIDIA GeForce GTX 960
DSP BenQ RL2455HM 1920 x 1080 32bit 60Hz
HDD SATA 128.0GB SanDisk SD8SBAT128G1122 (SSD)
HDD SATA 2000.3GB SEAGATE ST2000DM001-1ER164
ODD Pioneer BDR-209XJBK
P/S Enhance ATX-1860 (600W / 80PLUS TITANIUM)

まず最初にチェックしたのは、電源やマザーボードからのノイズだ。
VX-8でAMラジオ帯から144MHzまで聞いてみたが、セーフ。以前よりもノイズが少ない*1。無線機と接続することになるのでノイズのチェックは重要だ。*2

参號機で悩まされた電源ユニットやグラフィックボードからの1.9MHz付近*3のものや、21~50MHzで気になった高負荷演算時のCPUノイズ*4はいずれも認められず、ほっと胸をなでおろした。

なお、電源ユニットの選定にあたっては、FCCマーク*5の表示があるかどうかを事前にチェックした。

消費電力も測ってみた。最も電力を喰うと思われる起動途中で Max80W。OSのログイン待ち受け画面で40Wだった。ちょっと信じられなかったが、かなりうれしい。ディスプレイも、以前の17インチからデカくなったのに 電力は ほぼ同程度であった。最近の省電力化テクノロジはスゴイ。

BIOS設定画面*6までマウスを使ったGUIになっていたのにも驚いた。



さて、Windows10*7を起動してみると、なんかやたら白い。Win10のデザイン設定改悪*8も一原因なのだろうが、白すぎる。

これは、液晶ディスプレイのデフォルトの輝度が高すぎることが原因と判明。メニューで画像モードを「エコ」にしていたのだが、それでも明るすぎ、けっきょく「標準」にして輝度を めいっぱい低く設定したら かなりマシになった。

ゲーマー向けのディスプレイなので、しょうがないか。(^^;)*9



ソフトのインストールは、XPでも使っていたファイル管理ソフト FileVisor6から開始。後はこのソフトを使ってセットアップを続けたのだが、これが悪かった。システムフォルダへのファイルコピーやシステムフォルダ内のファイル削除ができないのである。

Win10では、管理者権限でファイルコピーしようとしても、いったん停まって「続行」をクリックしないとコピーが進行しない場合がある。FileVisor6はこれに対応できていない*10のだ。あらためて調べてみるとVistaまでしか対応していない。長年使ってきたが、ここらで使用中止せざるを得ないだろう。



メイルソフトの Thunderbird、ブラウザの Firefoxはインストール自体はすんなり終了。しかし、参號機からの過去メイルデータの引き継ぎ*11でハマった。

ユーザーフォルダの \AppData\Local\Thunderbird\Profiles の中に前のPCから持ってきた xxxxxxx.default をコピーし、既にできているzzzzzzz.default を zzzzzzz.default.oldとかに名前を変え、然る後 xxxxxxx.default を zzzzzzz.default に変えればよい・・と思ったら、\AppData\Local\じゃなく、\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles が正解だった。

どこが間違っているのか解らず、これでかなり時間を喰ってしまったが、起動させてみると さくさく動いてくれた。
前のPCでは、メイルサーバにアクセスに行ったまま数分間 帰ってこず、あげくの果てにメイルを持ってこれなかった などということがしょっちゅうだったので涙ものであった。

プラグインの Flashplayer や Acrobat readerも問題なかった。



Calsat32 Ksat Gpredictなどの衛星軌道計算用のソフトは問題なくインストールできた。

Hamlog Zlog などの無線用LOGソフトもOKだったが、Zlog→Hamlogのコンバータ ztohconvは動かず、そのクローンともいえる zlog_to_hamlog.exeに乗り替えることにした。

Hamlogのデータ分析に使っている DGP2HL5.exeについては、COMDLG32.OCXが無いというエラーが出たので、Vectorからダウンロードした。

関連のログ分析ツール*12用として使っている gawkの本体については、最新版の gawk 4.1.0では正常に動かなかったため、以前ダウンロードしていた gawk 2.1.5.4を使ったところ正常に処理できた。

アンテナ・シミュレータの MMANA、当初 MMANA-GALの最新版を入れてみたが、はっきりいって別物になっているし文字化けもあったので、再び旧い1.77をインストール。

以前記事にしたトタン屋根のシミュレーション計算、90分以上かかっていたものが17分で計算終了した。5倍以上の速さだ



無線の山岳移動運用や自転車の走行ルート分析で使っている カシミール3D、標高データの引き継ぎの仕方が判らず悩んだものの、全.xemファイルをドラッグすることで復旧。

古いゲームの四川省、インストーラが動かずあきらめかけたが、前PCにインストールしたフォルダごとコピーしたら無事動いた。



Excel 2003、Apache OpenOffice.orgの Calcでもいいのだが、やはり本家も継続使用したい。
インストール途中でODBCのエラーが出たが、無視して続行したら いちおうインストールは終了。しかし、起動するたびに使用規約に同意しますか・・の画面が出続け、ウザい。
その後、一度「管理者として実行」し、使用規約に同意をクリックして終了させたところ、次からは出なくなった。これもFileVisor経由で実行させたからなのか。
ワープロについては、Wordは不要。いまのところ Writerで十分。*13


昔、大枚をはたいて買った Adobe CS2、インストールできるが アクティベーションできない。Adobe側のアクティベーション・サーバが もう動いていないもよう。

Net検索したら、アクティベーション不要のインストール・ファイルが提供されていたので、それを使ってみた。
Illustratorは動くものの、起動するたびユーザ登録の画面が出てくる。ここで Excelと同じく「管理者として実行」し、「ユーザ登録をしない」にして終了させたら、Illustratorはマトモに動くようになったみたい。しかし、Photoshopは どうにも動かない。
さらに検索を続けたら、CS2は \Program Filesや \Program Files (x86)にはインストールするな とのお告げが。

そこで、いったんアンインストールし、インストール先を \tools\Adobe\ に変更したところ、嘘のように正常起動。やはり \Program Filesとかは OSにはシステム・フォルダとして認識されており、いろいろ制限があるということなのだろう。
Win10に正式対応していないソフトは、\Program Filesや \Program Files (x86)にはインストールしない方が良さそうである。


昔から使っている日本語入力 ATOK2009、正常には動かないとの報告が数多く発見できていた。しかし、とにかくインストールしてみたら*14、特に問題もなく終了し、日本語入力や漢字変換も正常だった。さらに、古いバージョンなのにセキュリティ・パッチも まだダウンロード可能だった。

いちおう、コントロールパネル→言語→詳細設定で おまじない「アプリウィンドウごとに異なる入力方式を設定する」にチェック。*15

MS-IMEにATOKの単語登録ファイルを読み込ませることもできるから、とりあえずこのまま使ってみて、不具合に出くわしたら乗り替えるということで・・

なお、Microsoft EdgeやストアなどのアプリでATOKが使えないことが判ったが、その手のアプリは ほとんど使わないし、どうしても必要ならその時だけ MS-IMEに切り替えればいいだろう。


当方で使っているセキュリティ・ソフトは PC複数台にインストールしてもよいことになっている。肆號機にも入れようとしたら これがインストールできない。げげっ想定外。もしかして Win10や64bitには非対応なのか?

しかし実は、当初は参號機のXPでダウンロードしたインストーラを使っていたのである。これを破棄し、あらためて Win10でダウンロードしたファイルを使ったら無事にインストールできた。ダウンロード時、使用OSに適合したファイルが自動選択されるのだろう。*16



PCI-Expressの RS-232C増設ボードをセット。これは無線機等のコントロール用。
マザーボードには いちおうRS-232Cの端子が付いているが、Dsubのスロット用コネクタのCOMモジュールは別売。しかし、コネクタの位置が悪く、オンボードの232Cは殺して増設ボードで対処することに。

ボードをつけて再起動させると、勝手にドライバがインストールされたのだが、これが実はダメだった。ボードには専用のドライバが付属してきており、すぐに専用ドライバと入れ替えるべきだった。そのうちシステムが かなり不安定になり、シャットダウンはできるが再起動ができなくなってしまったのである。

しばらく悩んで RS-232Cドライバに行きあたり、ボード付属の専用ドライバをインストールすることでなんとか正常化した・・ように見えた*17。この手のハードウエアを追加する際には、遅滞なく専用ドライバをインストールすることが肝要であろう。*18



第肆號機


参號機から取り外したオーディオ・インターフェイス E-MU 1820mを装着し ドライバのインストールが終わって再起動・・という局面で、前述のRS-232Cドライバの不具合と思われる再起動不能状態に陥り、インストール失敗。

そこで 再インストールしようとしたところ、何度再起動させても「インストール後に再起動していないので再起動してから再インストールしてね」というメッセージが出て再インストールできない。この堂々巡り。

ちなみに、E-MU 1820mは既に生産中止で、当然 Win10用のドライバも出ていない。今回は、以前ダウンロードしてあった Vista(Win7 ?)対応版のドライバ・インストーラを使った。

さて、「インストール後に再起動していない」とは、おそらく TEMPフォルダに なにがしかのファイルが残ったままなのだろう・・と、C:\windows\tempフォルダ内のファイルを消しまくってみたのだが「管理者にしか消せない」と、消えてくれないファイルがある。だって、俺って管理者じゃん!? とか言っても問答無用だ。この局面では「続行」ボタンも出てこない。UNIX系のOSでは管理者(root)に消せないファイルは無いのだが、Windowsでは違うようだ。

消えないファイルを消すにはどうするか・・当該ファイルのプロパティ→セキュリティ→詳細設定で所有者を自分自身にし、然る後に自分自身を追加してアクセス設定を「フル コントロール」にする。これをひとつのファイルごとに繰り返しシコシコ消していくのである。残念ながら一括で消す方法は考えつかなかった・・(^^;)

しかし、これでもエラーメッセージは消えない。よくよく調べてみると、C:\windows\temp の ほかに %USERPROFILE%\AppData\Local\Temp も TEMPフォルダとして設定されている*19のであった。そこで、自分自身のtempフォルダ内の怪しいファイルも消したところエラーは消え、再インストールができるようになったのである。

しかし、これだけでは終わらなかった・・



気を取り直して、E-MU 1820m ドライバ等のインストールだ。

あらかじめ、 http://www.emu.com/index.php/support-e-mu-1616m-pcie#latest-downloads からリンクを辿って次のファイルをダウンロード。

EmuPMX_PCDrv_US_2_30_00_BETA.exe Driver
EmuPMX_PCApp_US_2_20_00.exe Patch Mix アプリ

PCIeとなっているが、普通のPCIにも対応している。*20

インストール自体は、正常終了。

ここで JT65-HFを起動させてみると、なんかエラーメッセージが出る。これは、CONFIGファイルに記されたサウンドデバイスと実際のサウンドデバイスの名前が違うということらしい。よく見ると、日本語が文字化けしている。
これについては、コントロールパネル→サウンド→再生と進んでデバイスの名前を半角英文字で打ち直せばOK。

しかし、ここに来て JT65-HF等のWJST関係ソフトやMMTTY等の無線ソフトで「送信できるが受信できない」ことが発覚。つまり、サウンドの「録音デバイス」が動いていないのだ。

念のため、E-MU 1820mを XPの参號機に戻してみたが、正常に送受信できる。ハードは問題ないということだ。

他のソフトで試してみると、やや高級なASIOドライバでは録音/再生できるが、MMEやDirect Soundドライバでは再生しかできない。もちろん、JT65-HFやMMTTYではASIOは使っていない。

何度も再起動させていたら、たまに録音できるようになる。が、意図して再現できない。しかも音質が悪い。なんか自分の電波が回り込んでいるとか自己発振しているような感じの音だ。

さすがに Win10しかも64bitでは使えないのか・・と あきらめの境地・・



しかし、藁にもすがる思いで 某ch*21の某E-MU掲示板を覗いてみたら、メモリ使用を制限して4GB以下にすれば録音可・・という怪しい情報が。

4GB以下・・それじゃ64bit化した意味ねーじゃん・・と思ったものの、よせばいいのに この悪魔の誘いを無性に試してみたくなってしまったのである。

・・クライマックスが近づいているぞ・・

メモリ関係をイジるので一番簡単なのは msconfigである。メニュー→ファイル名を指定して実行→msconfig→システム構成の画面→ブート→詳細オプション→最大メモリ

ここは、通常チェックマーク無しで値は 0 になっている。つまり上限無しということなのだと思う。これを書き替えて 4096と入力してチェックマークを入れ、OK。然る後、再起動。

したっけ、♪じゃじゃーんっ♪ 録音できたのである。しかし、その代償はメモリ半分・・ これはなんとかならんのか・・ と、何度も何度も msconfigでメモリ上限値を変えて再起動させていたら・・

!! !!

いくら再起動させてもブルースクリーンの無限ループから脱出できない。セーフモードでもダメ。なんで? なんで こーなるの!?

だが 私も いちおうプロである。当然、msconfigの前に「復元ポイント」を作成していた。ブルースクリーンのメニューから復元ポイントに GO!!

ところが、最大メモリをイジる以前の復元ポイントに戻ったハズなのに、依然としてブルースクリーンの無限ループが続くのだった。エラーの内容は、「BAD_SYSTEM_CONFIG_INFO」。そんなことは判ってる。使えねーOSだぜ。

ノートPCで Net検索してみると、同様に msconfigの「最大メモリ」をいじってブルースクリーンにハマったお方がいらっしゃるもよう。ここは禁断のconfigゾーンなのだ。てゆうか、これってバグじゃね??

・・と いうわけで、いろいろ解決策を探してみたが どうにもならず、データファイルを残す設定で初期状態に戻すことを決断。


しかし、残っているはずのデータは一部消えてしまっていた。大きいところでは 過去 6日間に受信したメイルが全部消失した。*22

まったく・・Windows10はクソOSだな。「未完成*23」だと言い換えてやってもいい。その理由は次の3つ。

  1. msconfigのメモリをイジってブルースクリーンにハマる。
  2. 復元ポイントに戻ってもエラーがクリアできない。
  3. データは元の場所にあります・・と言っておきながらしっかり消えてる。*24

Microsoftは恥を知るべきである。*25

その後、msconfigには手をつけず、E-MU 1820mは あきらめ、ひたすらインストールし直しを続けた結果、二度目であることもあり、6日かかった一度目の記録を大幅短縮*26。11時間ほどで すべてのインストール/設定を終了した。


しかし・・ PC


*1 ノイズが まったくない というわけではない。十数cmまで近づくと それなりに強力なノイズ/キャリアが受信できる。

*2 電源コードやディスプレイ等のケーブル、ケース内部の長目のコードにはフェライトのクランプ・コアを かましてある。

*3 電源ユニットノイズは、微弱信号を完全に潰してしまう。グラフィックのは、グジュグジュ&QRHなノイズでウザい。

*4 ザッ ザッ ザッ あるいは サーーーッ・・ というノイズ。微かではあるが明らかに邪魔。

*5 米国連邦通信委員会認証済

*6 AMI BIOS

*7 HOME build 10586 (64bit)

*8 「ウインドウの色とデザイン」については、かつてのWindowsと違い、ほとんど設定の自由がない。

*9 ディスプレイ画面の水平方向の視野角特性は まずまずだが、垂直方向は狭く、ちょっと気になる。ちなみに、バックライトは LEDだが、前のよりもローノイズだ。ま、LED自体のノイズは わずかで、ドライヴ回路の方が問題なのだ。

*10 「コピーに失敗しました」とか出ればいいのだが、エラーメッセージの類は一切 出ないので失敗したことに気づかないまま進んでしまう。

*11 Firefoxでも、特定サイトのパスワードを覚えてくれているのでデータを引き継ぐことができれば楽である。

*12 JQ1UKK局作成のスクリプト

*13 いや、十分・・じゃないな。やっぱ、一太郎は良かったよなぁ・・

*14 ちゃんと64bit版のDLLがインストールされる。

*15 ローマ字入力のハズが、いつの間にか かな入力になってしまうという不具合。当方は常に かな入力なので あまり関係ない。

*16 で、そのセキュリティ・ソフトって、何? ・・という質問には当然ながら回答できない。

*17 確かに一時的によくなったのだけれど、実は この後も「シャットダウンはできるが再起動できない」問題が再発。

*18 念のため ドライバのプロパティの Port Setings や Advanced タグで Defaultsの値をロードしておいたほうがよい。

*19 コントロールパネル→システムの詳細設定→環境変数 で 確認できる。

*20 ドライバのファイルは BETA の表示があるが、BETAの表示がない ファイルよりも新しい。迷うことなかれ。

*21 ほとんどアクセスしないが、まれに有益な情報に出くわすことがある。もちろん S/Nの悪さに耐える必要があるのだが。

*22 ようするに全メイルが消えたのだが、7日よりも前のメイルは 当然ながら参號機に残っていたので、そこからコピーして復旧させた。しかし・・ 後日、C:\windows.old 中のユーザーフォルダに残っているのを発見。そんなの聞いてないよ!! (^^;)

*23 ドキュメントを含めて

*24 すくなくとも、「元の場所」には ない。

*25 とっとと 10.1出して無償アップデートさせろ!

*26 こんなこともあろうかと、一度目のインストールの際には 逐次 インストールメモを つけていたのである。

Tada/JA7KPI : 2016年02月12日(金)

«Eu向け衛星移動 最新 続 Windows10»
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