NEC N5200

そもそもPC9801はN5200の廉価版として登場した
したがって、N5200が98互換機であるというのは、ちょっと違う。
N5200シリーズというのは、ビジネス(業務系)用計算機で、CPUが8086であった初期型からマルチタスクOSである PTOS を登載していた。
定型業務、つまり売り上げ集計とか、ワープロなどをターゲットにしている・・もともとはビジネス用の5200、ホビー用の98だったのである。

N5200 98/105CPUが86系でありN5200専用のMSDOSやOS/2も存在していたものの、98のROMが載ってないので98用のアプリケイションはまるで動かなかった。
ところが、廉価版N5200であるPC9801シリーズが国民機といわれるまで普及し、98用アプリケイションが巷にはびこってしまったため、N5200でもそれらを使えるようにしたのが N5200 98/90(486SX 25MHz) 、98/80(486SX 16MHz) というモデルなのだ。

ハード的には、PC-H98シリーズとほぼ同じ中身。違うのは、「FDD/DISK/REMOTE」といったブート選択スイッチがついている(N5200には必ずある)ことくらいで、NESA-BUS(98のCバスを拡張したもの、というかCバスが廉価版なのか、やっぱり・・・NESA-BUSといっても、ちゃんとCバスの98用ボードも装着可能で、実際、メルコのLGY-98なども動いている)搭載であり、HDD/RAMなどもH98用のサードパーティ製が使えるし、一太郎、ロータス123といったアプリケイションもちゃんと動く。
しかも、件のスイッチをFDDにして、FDをいれないで起動させると、あのROM-BASICの画面(How many files?)さえ出て来るのである。
とはいえ、キーボードは完全に異なっていて、STOPキーが右端にあったり、普通の98の感覚で右親指でスペースキーを叩くとXFERだったり、ファンクションキーが22もあったりする。

その後、N5200シリーズは生産中止となり、N5200用のOSである PTOS は逆にPC98シリーズに移植されることとなったが、現在ではN5200用アプリケイションの一部はWINDOWS上で動くようになり、ついにN5200の流れは途絶えてしまったのである。



上の写真は、仕事場ではまだバリバリ(?)現役のNEC N5200 98/105。CPU 486DX2-66MHz, RAM 11MB, NEC版MS-DOS6.2。LANは10BASE-2NetWareをエミュレート(mars_nweを使用)したUnix機等に接続。メインアプリは Borland dBASE5 for DOS これが無ければ仕事がでけまへん。
しかし、最近になってホスト計算機もTCP/IP対応の新機種となり、環境が急速にWindows化されてきているため、そろそろお払い箱か?・・100MB程度のデータファイルを扱うことが増えてきてるのにHDDが300MBしかなかったため、ジャンクのSCSI300MBを無理矢理増設したのだが・・。

それにしても、最近は、メインフレームといわれてきたホストコンピュータのCPUも、なんと、インテル製というご時世である。(仕事場のは、ちょっと旧いので、NEC製のCPUだけどね)

メインフレームの世界は、過去のソフトウエア資産も問題になるわけだけど、Windows上で過去のメインフレームOSをエミュレートするなどというソリューションも出現してきている。(とても信用でけんが ^^;)

2005年12月現在、このN5200はまだ現役である。さすが業務機。ぉじょぉーぶ・・・って、ハードの問題じゃねえって。なんとかしてくれよぉ・・・
(*2006年9月、ついに引退のもよう)

それはともかく、「5200のリファレンスディスクちょうだい」ってメイルはお断りだよ。
(ちなみに、リファレンスディスクってのは、5200の周辺機器の設定等をイジるソフトウェアなんかが入ってるフロッピ。セコハン機にはたいてい付いてこない・・んだそうだ)
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