ZCR/bLOG


[Radio] 難しいGreenCube

2023年11月03日 10時 更新

衛星 GreenCube(IO-117)向け移動運用。男鹿市八望台。PM99UW。


この移動ポイントは大昔から承知していたが、標高が稼げないため(180m) Windowが南東~北北西と狭い。つまり 無線的には あまり良いロケーションではないため敬遠していたのである。
しかし、衛星向けということであれば パスによっては ここでも No Problemだ。


男鹿市 八望台 PM99UW 東方向。正面の山は 寒風山。


現着してアンテナをセットし、スマホで SATRACKを起動・・させたら、あれ ? GPSが効かない。他の地図アプリ等では問題ないぞ。
以前 能代港PN90でもGPSから位置取得できなかったことがある*1が、まさか PM99からもNG? keyのところに手打ちで oga と入力したら なんとかなったけれど・・

まずは FM衛星 PO-101や 144/430FMで QRVし、17時過ぎからの GreenCube(IO-117)に挑む。


八望台 PM99UW 展望台から。展望台のある丘に邪魔され、西方向は展望台に上らなければ見えないのが残念・・


ところが、想定を超えて呼ばれてしまい ぱにっくぱにっく!
ここはマルチコール応答作戦だな・・と思ったら、あろうことか! GCTでそれが可能なことは承知していたものの、その実操作が判らないのであった・・OMG! orz

けっきょく 一局ごとに応答し、計35局(JA 29, DX 6)と交信できたが、呼んでいただいたのに 交信成立に至らなかったのが 8局もあった。ごめんなさい。

そして、長時間のチャネル占用も 申しわけありませんでした。この次は もう少し上手にできるよう精進いたします。


At Hachibodai (alt. abt 180m) in Oga city Akita pref. (JCC#0406)
IO-117: wkd 35stns(JA 29, DX 6), I was called by 8 other stations, but unable to establish QSO. Sorry.
CU next opportunity.

なお、使用Rigは IC-910 約30W。ソフトウエアは Gpredictと hamlibの rigctldとの組み合わせ。IFは JN2AMD局が配布しておられる USB接続でCOMポートが2つできるタイプのものを使用。
アンテナは いつもの12エレ。低仰角時には手動で偏波を 垂直/水平に変化させることができるようにしたが、これは かなり効いた。(^_^)




9月下旬、短期間だが GreenCubeで 2400baudの試験運用があった。
しかし、1200baudでも苦労しているのに 2400では あまりデコードできず。というか、かなり苦しい状況。デジピートも まったく上がらない。

Soundmodem 2400baudの出力周波数特性(センター1500Hz)


画像は『JA7KPI>CQ QN00』と送信したときの Soundmodemの AF出力。

元信号は いちおう 100~2900Hzにおさまっているように見える。低域が 怪しいといえば怪しいか?

デジタル変復調のIC-9700では 帯域特性がシャープすぎて送受信とも帯域幅が不足しているのでは・・??


IC-9700の 復調(AF)周波数特性。


一方 IC-9700の受信時(無信号)のAF特性は・・ 低域から300Hzまでノイズっぽいが、こちらも 3kHz以上まで出ている。 (FIL1 SHARP BW=3.6kHz shift1,2=0)

復調~AF段階では 問題ないように見える。


前の元信号のグラフでは 低域がイマイチ判りにくかったので、試しに センター周波数を 1900Hzにして測定してみると・・

Soundmodem 2400baudの出力周波数特性(センター1900Hz)


うぅむ・・ 2900Hzくらいか? ギリギリ3000Hzに納まっているように見える。

しかし・・ IC-9700の送信帯域幅の設定は 100Hz~2900Hzが MAXで、2800Hz幅しかないのだ。

デジタル変調だから帯域幅シャープ過ぎて融通きかないのか?



どうも アナログ変調のRig使用の局は デジピートが通りやすいようだ。

IC-910で受信した 2400baudの W2GDJの信号


そこで、当方もアナログ機である IC-910を使ってみたところ、初めてデジピートが通り WA9WUDとの交信に成功した。

Soundmodemのセンター周波数は 1500Hzのまま。受信信号のデコード具合は IC-9700と 変わらないかほんの少し良いような印象だ。

しかしなぁ・・ IC-910と Soundmodemで受信してデコードできた信号は Soundmodem自体での表示では そんなに広いようにも見えないんだよなぁ・・


IC-9700は やはり変調特性に問題があるのか!? ・・なんて ぼやいていたら、数日後 GreenCubeは 元の 1200baudに戻ってしまった。

うぅむ・・ なんか消化不良だ。
ICOMさん、Firmware更新でなんとかなりませんか? ほんの少し 帯域を拡げて ギリ3000Hzにしてくれればいいのです。・・技適的に問題あるかな?


Soundmodem 1200baudの出力周波数特性(センター1500Hz)


ちなみに・・ふつうの 1200baudの周波数特性は このとおり。

上下端サイドのピークは無くても復調できるらしいが、これが欠けると やはり復調しにくくなるような気もしている。

まあ、2400baudには 帯域幅と EIRPが 圧倒的に不足しているということなのかな。・・このまま封印されるのだろうか・・ (^^;)


*1 このとき 作者のMQYさん宛 jarl.comのアドレスに 報告メイルしておいたのだが・・

Tada/JA7KPI : 2023年09月26日(火)

«AT Test 2023 最新 9月の6mDX '23»
編集