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[Radio] 今さらTNC修理

2022年07月27日 18時 更新

先日 MEOアマチュア衛星 6基が打ち上げられ、高度6000kmの軌道に乗った。

このうち Astrobio-Cubesatは G3RUH/9600bps/AX25のモデムを登載。430MHz帯FMでビーコンを送信してるようだ。うーむ、LEOとはひと味違う高度6000kmは おいしいかも・・

まてよ、当方も1995年頃に 9600bpsでQRVしていたではないか・・

FT-712H / TNC-291G


と いうことで、昔 FWD-NETのメッセージ転送*1で使っていた FT-712HTNC-291Gを埃まみれの段ボール群から発掘。*2

22年ぶりに電源を入れてみると、生きている!! しかも 当時 設定した MYCALLをまだ覚えている。

ハンディ機のVX-8が 1200/9600bpsで APRSモドキができるようなので、これを使ってチェック開始。*3

しかし、1200bpsのパケットはデコードできるものの 9600bpsは まったくダメ。

DCDの点灯具合も カスカスレベル。故障か!? って 22年放置しておいて よく云うよ。


TNCの端子からAF信号を引き出す


そこで、TNCの GMSKモデムIC 入力Pinのちょっと前から信号をシールド線で引き出し、PCのオーディオインターフェイス経由で High-Speed Soundmodemに入力してみたら・・

自前の VX-8の GMSK(9600bps)信号のデコードに成功!

と いうことは、FT-712Hから 入力Pinのちょっと前までのルートに問題は無い?

いや、Hs_Soundmodemでデコードできるんだから、FT-712Hから 直で PCにつなげば良いのでは・・


しかし、当方に関しては よくあることなのだが・・

なんといいますか・・ Astrobio-Cubesatを受信する! → TNCを修理する! に モードシフトしちゃったんですよ。

22年間放置していたTNC。しかも 代替手段があるのに・・

何やってんだ>俺。判っちゃいるけど やめられねぇ・・ (^^;)


TNC-291G CPU基板 表(修理後)TNC-291G CPU基板 裏(修理後)


老眼に鞭打ちつつ、回路図*4見ながら さんざん導通や電圧チェックして、基板裏のR20と表の半固定VR1がつながっていないことが判明。目視では まったく判らない。

プリントパターンが切れているのか、はたまた スルーホールが クラックとかで おかしくなっているのか・・
とにかくここが切れているため モデムICの入力にバイアス電圧が印加されない状態だったのである。

ランドをハンダごてで暖めてみるが 改善しない。これは もう 細い電線で直接つなぐしかなかろうもん!


震える手で 決して細くはない電線を なんとかハンダづけ成功。眼 疲れること半端無し!!


ターミナルソフト画面


そんなわけで、DCDもキッチリ点灯し ようやく TNC-291Gで 自前のGMSK信号は デコードできたのだが・・

あれっ? 至近距離で 送信しているのに イマイチ デコード率が悪い・・*5うぅーーむ・・

なんせ 22年前・・・ (^^;)


その上、当初の目的である Astrobio-Cubesatの受信は いまだ成功せず。頭の真上に来ても 6000km離れてるわけだからな・・

GREENCUBEとか CELESTAに鞍替えして Hs_Soundmodemに絞って再挑戦した方が良いか?

まったく もう 効率悪い奴だな>俺

Anyway, not complete but you got it. :)


*1 いろいろあって(^^;)1994年11月に転送QRT宣言をし、半年の猶予期間後の1995年5月末に 予告どおり 転送停止。その後は たまにコネクトするユーザとして 1999年まで パケットにQRVしたが、その頃になると 例の 2000年問題で 本業がワヤの状態になり 足が遠のくことに・・(^^;)

*2 段ボールに放置状態だが、工事設計書には ちゃんと記載されている。

*3 買って 10年以上 経ってるが、今回 初めて この機能を使った。

*4 取扱説明書はしっかり保管してあった。

*5 Hs_Soundmodem は さくさく デコードしてくれる。

Tada/JA7KPI : 2022年07月26日(火)

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