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[Radio] クリスタルフィルタ 2

2021年09月27日 08時 更新

昨年 自作シリーズのとっかかりとしてクリスタルフィルタの特性なんてのをやってみたが、シリーズ自体が停滞してしまっている。

自作AMトランシーバが着地点。前回の7.8MHzフィルタは そこそこの特性なのだが、もともとSSB兼用のため 帯域幅が せいぜい 4.2kHzと狭い。
この狭いフィルタで AMを聴くと、周波数的に半分の 2.1KHzまでしか復調できないということになる。大昔、秋葉原までの定期券を持っていた 当方は、このフィルタを登載した Liner6改造機で 6mAMにもQRVしていたが、アマチュア無線的には 特に問題は無かった。

しかし、ある日 音が (周波数的に) かなりいい局と交信したのである。この違いは何だ!?
RIGを訊いてわかった。その局は A3H*1だったのである。A3Hは SSB+キャリア。つまりサイドバンドが半分しか無い。つまり 4.2kHzの フィルタで 3kHzフルに受信できたから・・というわけだ。

AM受信用には やはり幅6kHzのフィルタが欲しい。ラダー型も いいが、この 7.8MHzのフィルタ 改造して 幅拡げられねーか??

・・て ことで、件のフィルタを バラしてみた。*2

TOYOCOM TQF-703A 7.8MHz 部品面 TOYOCOM TQF-703A 7.8MHz パタン面

うーむ・・ これは ラティス*3型か・・ ラダー型も良く知らないのに・・ (^^;)

パタンを追って 回路図を起こしてみた。次のとおり。

TOYOCOM TQF-703A 7.8MHz Diagram コンデンサで「?」付きのもの3個は確認できてないけど コイルのケースに内蔵されている共振用と想定。


これで合っているのかな??*4


とりあえず、NanoVNAをつなぎ、Logmagや Group Delay画面にして 部品にコンデンサ抱かせたり コイルのコア回してみたりしたが・・

けっきょく、帯域幅に 大きな変化は現れなかったのである*5。ラティス型って、水晶自体で ある程度決まっちゃうのかも。


・・と いうことで今回の試みは 失敗に終わった。

既存のフィルタ改造ができないとなると、やはりラダー型で行くしかない。失敗でも 次の方向性が決まったことで 一歩進めるかも・・


*1 現在の表記では H3E

*2 小型のニッパで つまんで ケース引っ剥がした・・ みたいな・・ この方法では ケースは 悲惨な姿に・・(^^;)

*3 「ラチス」と表記している文献も多い。

*4 56Jのコンデンサは 56pF、820Jのは 820pF?

*5 コア回して 帯域が 100~200Hz高い方に拡がることがある程度。

Tada/JA7KPI : 2021年09月25日(土)

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