あまり頻繁には書きたくない「*の謎」ネタだが (^^;)、今回はついに 本格密室モノ なのだ。
ある日のこと、♪ピンポ~ン♪とチャイムが鳴り玄関に出たら錠がかかっていたので解錠し引き戸を開けたら・・ お袋が立っていた。曰く「なんで閉めるのぉ!?」
えっ!? 俺が閉めたのか?
そりゃ 戸締まりチェックは自分の役目なんで戸が開いてたら閉じて施錠するってのがルーティンなってるんだけど、玄関にお袋のスリッパが残ってて赤いサンダルが無くなってるのに、つまりお袋が散歩に出かけているのに施錠するってのは ちょっと・・ またしても「謎シリーズ」の定番ネタということなのか??
この最初の事件が約2年前のことだ。
しかし、なんと、あろうことか まったく同じ「お袋 締め出し事件」が昨秋にも1回あり、さらについ先日も発生してしまったのである。
この2年間に3回も起こってしまったということは、もしかして再現性アリのインシデントなのか?? だったとしたら、ホームセキュリティ的に こりゃマズいでしょ・・ということになるわけだ。
もちろん、玄関でスリッパ脱いで サンダル持って勝手口から外に出て玄関から戻ってくる・・ という手を使えば同じ状況を作ることはできる。しかし断言するが、ウチのお袋はそんな冗談とは無縁なのである。
鎌錠の構造はというと写真のとおりで、フックの上に位置する突起が引き戸を閉めることで引っ込むとロックが外れ、その状態で下のレバーを上にスライドさせることでフックが下から回転するようにせり出し、ストライクの溝に引っかかることで錠がかかる仕組みである。
レバーを上にスライドさせるのに強い力は要らず、極めて単純なメカニズムだ。
ここで、誰もが考えるであろうことは・・ 2枚ある引き戸の もう片方が実はロックされていないのではないか・・
確かに同一構造の鎌錠がもう片方にも付いている。しかしながら、そちらは間違いなく施錠されていたのである。
となると、やはり俺が無意識に施錠してしまったのか・・ いや、一度ならまだしも 三度もということになると さすがにそれは無い・・よな。
それでは、鎌錠のメカはどうだ?
施錠を解除するには、レバーを上げてフック部分を引き込む必要がある。そして、いったんフックが引き込まれると外から戸を閉めてもフックは出てこないので施錠はできない・・
しかし、もしかしてレバーを完全に上げなくてもフックがストライクから外れるかもしれない・・ と、そろりそろりとレバーを上げてみたら・・ フックが完全に引き込まれない状態でも戸を開けることができたのである。
そして、フックが引き込まれずに半分出ている状態で勢いよく戸を閉めたら・・ ガチャッ・・
♪パンパカパーン♪ なんと、密室完成。フック部分が戸が閉じられた勢いでストライク部分に収まったのだろう。事件は完全に再現できた。
これで、ユルく開け 然る後 強く閉めることで密室ができることがある・・というのは証明できたのではないか。
といっても、20回以上試して再現できたのは わずか2回のみだったのだが・・
そして、開ける人物の筋力。これが問題だ。レバーを力強くエイヤっと上に上げればフックは引っ込んでしまう。子どもや年寄りの弱い筋力*1でユルっと上げる必要がある。
だが、以前から筋力が落ちているお袋である。なぜ2年前からこの現象が・・
そこで、ハッと思い出した。鎌錠に潤滑スプレー CRC5-56を初めて吹いたのが そういえば 2年前ではなかったか・・
いや、それが原因なのかどうかは判らない。しかし、もしかして・・ まさか・・ やはり真犯人は俺だった可能性が・・ うおぉ なんということだ・・・
*1 ハナシは逸れるが、チャッカマンの引き金がある時点から固くなったのをご存じの方もおありだろう。子どもの火遊びを防止するためらしいが、この固い引き金を渾身の力で引こうとしても お袋は引けないのである。これを解決するため、チャッカマンを いったんバラして中に余分に入っているスプリングを一個抜き取る。これで指の力が弱いお袋でも正常に着火成功できるのだ。・・こんたじ書いで やたが?