で、新移動用アンテナ開発計画がスタートした。(唐突だなぁ)
設計方針は次のとおりである。
ショート・ブーム&ナロータイプの寸法は右上の図を参照のこと。(他のタイプの寸法も下の表中で mmpcデータファイル としてリンクしてある)。「高さ」はすべてのエレメントで等しく、 3.02m である。ブームに固定される水平エレメントは、L型アングル材を想定している。MMPC では 15.6mm 径として計算させたが、20+20 または 12.5+25 のものであれば OKのはず。 その他の部分は、2mmの裸銅線である。
ブームは、ホームセンタで簡単に手に入る 3m アルミパイプを想定した。ショートタイプはそのまま、ロングタイプは 3m+1.5mに継ぎ足せばいいだろう。
BL=2.94 | BL=4.44 | ||||||||
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Dat | he4kpi_N | he4kpi_S | he4kpi_L | ||||||
f. | dBd | FB | swr | dBd | FB | swr | dBd | FB | swr |
50.0 | 14.24 | 11.4 | 1.58 | 14.37 | 16.8 | 1.41 | 15.07 | 22.8 | 1.91 |
50.1 | 14.34 | 14.0 | 1.33 | 14.41 | 18.3 | 1.30 | 15.13 | 22.8 | 1.58 |
50.2 | 14.39 | 17.1 | 1.28 | 14.44 | 19.8 | 1.20 | 15.18 | 21.5 | 1.29 |
50.3 | 14.41 | 17.7 | 1.33 | 14.47 | 19.4 | 1.16 | 15.21 | 19.3 | 1.20 |
50.4 | 14.43 | 16.9 | 1.37 | 14.51 | 19.4 | 1.29 | 15.24 | 17.3 | 1.49 |
50.5 | 14.44 | 16.5 | 1.42 | 14.52 | 19.1 | 1.56 | 15.23 | 15.6 | 2.00 |
50.6 | 14.47 | 16.4 | 1.80 | 14.52 | 18.6 | 2.11 | 15.20 | 14.0 | 2.77 |
上の表が mmpcの計算による周波数特性。右が 5el.F9FT とのパタン比較図 (50.3MHz, above realground) で、 7.5m のマストを想定している。わりといい線いってるのではなかろうか?
なお、ゲイン表示は dBd だが、これは「自由空間での Dipole」に対するゲインである。(ショートブームのものはワイド、ナローともほとんど同一パターン)
一方、he4kpi_N は 7.5mマスト上で 14.41dBd。仮に 9.4mのマストにあげたとしても 14.74dBdで、約1.2dB 負ける。
この約1dBの差がどれほどのものかは、実際に製作し QRV して比較しなければなんともいえない。ある人は 1dBなど大した差じゃないというし、またある人はぜんぜん違うという。
このクラスのブーム長だと、1dBUPさせるのはキビしい。だいたい、ブーム長 9.2mの 8el.とブーム長 3m弱のこのアンテナ、3倍も違うのにゲインの違いはたったの 1dB 。このようなことが許されていいのであろうか!? (^_^;)
もっとも、それだからこそショート・ブームのアンテナを作る気になったのだが・・・。
左図は、9.4m のマストを想定した 4el. Hentenna と、現行移動用アンテナである (重くて 6mしかあげられない) 8el. との比較である。
こう見てみると、もうちょい!!・・っていう感じですな。
he4kpi_L(Long Boom) は、8el.YAGI のゲインにいくらかでも接近させようと、あえてBoomを延長させた Version である。帯域が狭まってはいるが、7.5mマスト上で対 8el. -0.78dB、9.4mマストでは -0.33dBと健闘している。
5el.であれば、同一マスト高で 8el.YAGI を完全に超えることが可能だろうが、構造が複雑なヘンテナで 1エレ増やさなければならないのは、この周波数帯では辛い。
ま、なんだかんだいっても、八木アンテナ が優秀だってのは認めざるを得ないところだ。 構造は簡単だし、シミュレート計算もやたら速い。簡単だから メーカー製 も市販されている。で、もっと簡単に、それ買って電波出しちゃう。 楽なのはいいんだけどね。(^_^)
さてさて、本アンテナはまだ完成していない。
材料は DIY店で物色してあるが、どのように作るか・・実製作の問題がある。
アマチュア無線家なんだから、実製作しなければ何の意味もない。
なるべく早くお披露目といきたいところだが、どーなりますか。
どのタイプを作ろうか、思案中・・だったのだが、とりあえずショート・Boom &ナロー (he4kpi_N) を製作という方向で動き出した。
なぜナロータイプかというと、ワイドタイプ では車に積んだときに 車幅を超えてしまう のだ。もちろん、重量も少しは軽くなるだろうし・・なんといっても移動用だからなぁ。
なお、その後 C社6エレ八木のデータを入手し、計算したところ、自由空間でのゲインは11.2dBiと出た。わが he4kpi_Nは 11.4dBiであるからして、めでたく勝っている・・・のだが・・(^_^;)さて、現物は?
TO BE CONTINUED