E-Mail
E-メイル

メイル サーバ の設定
メイル ソフト の設定では、SMTP(送信)サーバと POP3(受信)サーバの 2種類を設定しなければなりません。
システム構成上、同じサーバ上で2種類のサーバソフトを走らせることになりますので、どちらも同じサーバ名になります。

また、POP3サーバのユーザ名としては、例えばあなたの「電子メイルアドレス」が foo@zcr.jp だとすると、「@」マークの左側のみ、すなわち「foo」がユーザ名になります。ユーザ名は「アカウント」とも呼ばれます。
ただし、メイルソフトによっては、「電子メイルアドレス」そのものや「foo@mail.zcr.jp」というように @マークの後がメイルサーバ名型式 の 入力が要求される場合(Eudra等)もありますので、お手元のマニュアル等をご確認ください。(メイルアドレスは全部半角英数字です。念のタメ)

名前の設定
インターネットでは、「本名」が原則です。したがって、「氏名」や「Your Name」の設定では、本名または本名として通る名前を入力してください。
もちろん、これは強制されるものではありません。本名用と匿名用(?)の2種類以上のメイルアドレスを使っている方もおられますし・・・。

ただ、願わくは インターネット=完全ヴァーチャル ではなく、どこかに現実との接点を・・(・・って、甘いのかなぁ)

メイルに使用できる文字コード
一部のメイル・ソフトでは、使用できる 文字コード を複数選択できるようになっていますが、日本語を使う場合、設定すべき文字コードは JIS です。WINDOWSやMacが SHIFT-JIS を使っているからといって SHIFT-JIS は 絶対設定してはいけません

SHIFT-JIS は便宜的に JIS という名称がついていますが、マイクロソフトが作った規格であり、いわゆるJIS規格 (日本工業規格) ではありません。そのため、最悪読み出し側の端末をハングアップさせる場合もあるようです。

電子メイルに限らず、インターネットでは「いわゆる半角カナ文字」は絶対に使用しないでください。

HTML型式のメイル
最近のメイルソフトでは、HTML型式(Webページと同様な記述型式)のメイルを作成することが可能になっています。しかし、この型式で書かれたメイルは、Outlook Express とか NETSCAPEのようなソフトであれば問題なく見ることができますが、それ以外のメイル専用ソフトでは正常に見ることができない場合があります。
また、HTML型式メイルは、通常の 2倍以上のサイズ になりますし、一部のメイル専用ソフトで見た場合、非常に見難くなります。文字化けの危険性もあるようです。

HTML型式メイルは、受信相手の環境に配慮し、必要なときだけ送るようにした方がいいでしょう。特に、初めてメイルを送る相手の場合には注意しましょう。

返信先の設定
通常「返信先」は、メイルアドレスと同じアドレスを入力するか、何も入力しないままにしておきます。これを間違えると、永久に返事が来ない・・などということにもなりかねません。(^_^;)

パスワード
たいていのメイルソフトでは、最初のメイルサーバへのアクセスの際に「パスワード」の入力を要求してきます。(もちろん、別の設定画面であらかじめ入力するタイプのソフトもあります)
このパスワードは、セキュリティ確保のため、毎回入力するようにもできますが、一般的に最初の 1回だけ入力し、後はパソコンに記憶させておくことができます。
これも、詳しくはお手元のマニュアル等をご参照ください。

注意しなければならないのは、たいていの場合「パスワードもメイル本文も、暗号化されずにネットワークを流れる」ということです。したがって、あるISPから他のISPのメイルサーバに接続してメイルチェックするときなどは、異なるネットワークを生のパスワードとメイル本文が流れることになりますから、パスワード等が漏れる可能性は高くなる・・といえます。
もちろん、暗号化パスワードをサポートするサーバもありますし、やり方によってはパスワード、メイル本文とも暗号化することは可能です。しかし、それをサポートするソフトやサーバはまだ多くありません。

メイルのユーザ領域と送信サイズ制限
多くのプロバイダでは、メイルサーバのメイル格納領域のサイズを 1ユーザあたり数MBに制限してあります。

また、メイルソフトで「メイルを読んだ後にサーバにメイルを残す」という設定が可能なものがありますが、その設定は使用せずにメイルを読んだらサーバから削除する」という設定にしなければ、サイズ制限を超過してその後のメイルが受信できなくなる場合があります
こうしておけば、不意に巨大サイズメイルが送られてきてもなんとか対応できるでしょう。

メイル自体は、自動的には削除されません。ユーザが読み終えるまで永久にサーバに残っています。一定期間経過後 自動削除 には ならないのです。あなたのメイル領域はあなた自身で管理しなければなりません。

メイル領域を喰いつぶすことは、他のユーザに迷惑をかけることにもつながります。ユーザが共用しているのは「有限の領域」なのです。

上記は、受信メイルのサイズ制限でしたが、もともとE-メイルは大きなサイズのファイル転送用として開発されたものではありませんから、送信の方にも制限があります
多くのプロバイダでは、1MB〜5MB程度に制限しています。この制限を超えるサイズのメイルを送信しようとすると、メイルサーバがエラーを返します。(送信できても、相手先のサーバが受け取りを拒否するかもしれません)

テストのすすめ
E-メイル初心者の方は、他人にメイルを書く前にまず自分自身宛にメイルを出し、さらにメイルソフトの「返信を書く」機能を使ってそれに返事を出してみるのがいいでしょう。
メイルソフトの設定ミスなどがあれば、これでたいていは判ると思います。

ファイル添付
メイルには、画像ファイル/ワープロ文書ファイルなどを添付することができます。添付の仕方は、各々のメイルソフトのHELPをご覧いただくとして、ここではその仕組みについて若干解説します。

もともと、インターネット上の E-メイルというシステムは、ごく小さなサイズのテキストファイルを配送するために作られたものです。
したがって、テキストファイル以外のものは転送できません。・・・話が違うじゃないか・・って? でも、これは本当です。(^_^)

じゃあ、どうやって「ファイル添付」を 実現しているかというと、バイナリファイルである画像ファイルなどを テキスト型式に変換して転送しているのです。(この仕組みを「MIME」といいます)

ここで、ふたつのことが問題になります。
1. バイナリ→テキストへの変換により、ファイルサイズが膨張する
2. 送り手と受け手で変換(encode)型式が合わなければ再生(decode)できない

ファイルサイズの件は「メイルのユーザ領域」の項でも解説してあるとおり、深刻です。画像ファイルは、jpg や gif のようにあらかじめ圧縮されたフォーマットを用いるようにした方がいいでしょう。BMP型式などは圧縮がかかっていませんので、そのまま添付するのは避けましょう。

また、encode型式は、次の3つのものがポピュラーのようです。

Uuencode 一番(?)古い型式です
Base64 最近では、この型式が最もポピュラーでしょう。Mac の EudraProではOKです
BINHEX Eudraのデフォルトの型式です。NetscapeではVer4からサポートされました

日付と時刻
メイルソフトでは、メイル作成時刻順に並べ替えを行うものが多いのですが、日付と時刻が違っていて受信側での「並び」が狂ってしまうことや、日付と時刻が正確でも「タイムゾーン」の設定が間違っていて、結局同じことになってしまう場合もあります。

「タイムゾーンの設定」とは、発信者がどこの「標準時」に属するかという設定です。
日本では当然JST=日本標準時です。
全世界相手のインターネットですから、そのメイルがどの時点で書かれたものか明らかにする必要があるわけです。

Subject: QRZ Callsign Database Email Update
   Date: Thu, 2 Jan 1997 07:37:50 -0700
   From: Fred Lloyd <FLLOYD@QRZ.COM>
上のヘッダ例で、時刻の後に -0700と書いてありますが、これがタイムゾーンを示しています。

WINDOWS95の場合「タイムゾーン」は、スタート→設定→コントロールパネル→日付と時刻→タイムゾーンで設定できます。しかし一部の機種では、これでは完全に設定できない場合もあるようです。
その場合は、AUTOEXEC.BAT ファイルに次の1行を追加してください。
SET TZ=JST-9

これは「世界標準時(UTC)から 9時間進んでいるJST」であることを設定するものです。
もちろん、メイルソフト自体でタイムゾーン設定可能なものもあります。

なお、タイムゾーンが「日本」である場合は、次のように時刻の後ろに +0900 が付きます。

Subject: Harahetta comes alive
   Date: Thu, 13 Jan 1997 11:47:50 +0900
   From: Hogera Honyaraka <HOGEHOGE@FOO.ZCR.JP>

メイルの転送制限

自ISP内部から発信されるメイルの許可
自ISP内部のみのメイル配信、および自ISP内部から外部に出るメイルは基本的には制限されません
しかし「発信元アドレス」は 自ISP内部、すなわち「なんとか@自ISP.jp」である必要があります。これが間違っていると、メイルサーバがエラーメッセージを出します。当然、メイルは転送されません。

自ISP外部からのメイル転送

自ISP外部 からの 自ISPメイルサーバ への 接続は、あて先が自ISP内部かどうかのチェックが行われ、あて先が自ISP内部ではない場合、転送要求は拒否されます

自ISP外部から自ISPメイルサーバを使ってメイル送信したい場合

出張などで、他のプロバイダから自ISPのメイルサーバを通して他のプロバイダや組織にメイルを出したい場合があります。
また、POP サーバと SMTP サーバを別に設定できない場合など、そのアクセスポイントのプロバイダ側のメイルサーバを利用できない時もあるでしょう。

しかし、そのような使い方は全て「組織外→組織外」の転送と見なされ、基本的にメイル転送は拒否されます

それは困るという方もおられるでしょうが、現在、全世界的に SPAM(いわゆる大量に送信される迷惑メイル)が問題となっており、多くのメイルサーバでSPAM不正中継対策として上記の設定を行っています。

自ISP外部から自分あてのメイルを読み出したい

これは、自ISPのメイルサーバの自分のメイルボックスに既に格納されたものを読み出すだけなので、どこからでも読み出し可能です。
ただし、パスワードの項で説明したように、基本的に暗号化は行われませんので、セキュリティ上の問題を認識した上で使う必要があります。

電子メイルでのタブー
巨大サイズのメイル・・データ転送量が増えることにより回線が混雑し、通信時間が増加するとともにサーバ負荷も増大します。また、相手のメイルボックスを満杯にしてしまい、クラッシュさせる危険性も否定できません。
メイル内容は簡潔に。また、添付ファイルなどはできるだけ圧縮ソフトで圧縮してから送りましょう。

メイル領域が 1MB程度しかなかったり、送信メイル最大サイズを 1MB未満に設定しているメイルサーバもあるようです。

チェイン メイル・・・いわゆる「不幸の手紙」とか「ねずみ講」「デマ ウィルス」の類のメイルです。転送を繰り返して増殖し続けることで、ネットワークに害をなすものとされています。
これとは少し意味合いが違いますが「年賀状」の類も同じような影響をネットにおよぼす場合があります。実際、数年前の年末年始には大手パソコン通信である@Niftyのメイルサーバの処理能力が処理すべき量に追いつかず、メイルの停滞を引き起こすといった事件がありましたし、ケータイの年賀メイル等は今でも制限されています。
この例でも判るように、たとえ「善意」によるメイルであっても、ネットワーク全体として見れば「好ましくない」場合もあり得るということを知っておいていただければ幸いです。


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